3Dプリント技術を用いた未来のエレベーター

MX3Dとシンドラーが提携しトポロジー最適化された3Dプリントエレベーター部品を開発

スイスに本社を置くエレベーター大手 Schindler(以下 シンドラー)は、様々な建設関連3Dプリントプロジェクトを手掛けるオランダのスタートアップ MX3D と提携し、アートとエンジニアリングを融合させた、ユニークな外観の3Dプリントエレベーターカートを発表した。

MX3Dは、オランダ・アムステルダムの中心部にある運河に、世界初の金属製3Dプリント橋を開通させるなど、高度な3Dプリント技術とトポロジー最適化技術を用いた様々な建築および海洋プロジェクトを手掛けている。今回発表されたプロジェクトは「アートとエンジニアリングを融合させる」という新しいエレベーターデザインの限界に挑戦するものであり、トポロジー最適化技術を用いて高度に最適化された構造物を、同社の3Dプリント技術(ロボットワイヤーアーク積層造形プロセス)を用いて製造することで、イノベーションサイクルの短縮や、カスタマイズされたソリューションの内製化を可能にする新しい製造方法を構築することに主眼を置いている。
シンドラーの新技術部門の主席エンジニアであるOliver Simmonds氏によれば「このプロジェクトは、より軽く、より少ない材料でエレベータを製造することが可能かどうかを確認するための試みである」としている。
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今回発表されたエレベーター用構造物は、適切なパラメータを用いたトポロジー最適化設計されたもので、MX3Dのロボット型3Dプリンタ「DED」と、プリント後に優れた機械的特性を発揮するアルミニウム合金「AlMg 4.5Mn」から造られている。

トポロジー最適化および3Dプリント技術から造られる構造物は、非常に軽量で材料も少なく、製造コストの削減にも大きく貢献する。また、軽量な構造物は運用開始後のエネルギー効率も格段に向上するため、持続可能性の側面からも明らかなメリットを得ることができるとしている。


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