HREホイールとGE Additiveが協力し世界初の3Dプリント製チタンホイールを開発
米国カリフォルニア州のハイパフォーマンスホイールメーカー「HRE」は、米国の多国籍企業 GE(General Electric Company)傘下「GE Additive」と共同で、世界初となる3Dプリント製チタンホイールを開発した。
「HRE3D +」と名付けられた世界初の3Dプリント製ホイールは、従来の方法では製造することが不可能な設計と材料を使用し、意匠性の高い高品質なホイールを作り出すこを目標に、GE傘下となった3DプリンタメーカーArcamのElectron Beam Melting(EBM)技術とノウハウを活かし製造されている。
HRE3D + は、高度な3Dプリント技術を活用することで、従来の鍛造技術を使用した製造方法と比較し、約80%の廃棄物を軽減。
従来の鍛造技術によって製作されるホイールは、100ポンド程度の大きさの金属ブロック(主にアルミニウム)を必要とするが、軽くて強靭なホイールに仕上げるために加工された場合、材料の大半が廃棄物となってしまうため、3Dプリント製造方法がいかに材料のロスを抑え、効率化されているかを示している。
更に3Dプリント用モデルをデザインする場合、オーバーハング、ツールの深さやキャビティ(金型で成形品を成形する際の隙間)を気にする必要がなく、デザイナーに新たな自由度をもたらすことができる。
現在のHRE3D + ホイールは、分割プリントされた造形物をカーボンファイバーハブに取り付け構成されているが、間もなくGEは、ホイール全体を単一部品として生産することができるプリンタを入手し、時間、重量、材料の使用量をさらに削減することを目指している。
HREはいまのところHRE3D +を販売する予定は無いが、同社CEOは「これは、ホイールデザインの未来がどういうものかを垣間見ることができる、非常にエキサイティングで重要なプロジェクトです」と述べていおり、今後のカー用品デザインに新たな可能性を示している。
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