- 2019-10-23
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工業グレード材料に対する需要の高まりを受け展開される「Material Alliance Program」
オランダの3Dプリンタメーカー Ultimaker は、エンジニアリンググレード3Dプリント用材料(以下 フィラメント)に対する需要の高まりを満たすため、2018年4月からサードパーティー製フィラメントの利用に対応したオープンソースフィラメント戦略「Ultimaker Material Alliance Program」を実施。2019年7月現在、FormFutura、BASF、DSM、DuPont、Owens Corning、Arkema、Jabil、Lehmann&Voss&Co、ColorFabb、Polymaker、igusを含む24の大手材料メーカーのエンジニアリンググレードフィラメントを登録している。
Ultimakerユーザーは、スライスソフトウェア「Cure」に登録されているプリントプロファイルアシスタント機能を利用して、耐熱性、耐衝撃性、耐薬品性、柔軟性、強度などの特定の特性を持つ様々なエンジニアリンググレードフィラメントに最適化されたプロファイルを用いて、素早く簡単に適切な3Dプリントを実行することができるようになる。
フィラメントの設定情報をインストール
提携材料プロファイルの追加方法
1)使用するフィラメントに適した設定情報を読み込むには「Cura」画面右上にある「マーケットプレース」ボタンをクリックし、「マテリアル」タグから使用する提携材料メーカーのボタンを選択。
2)選択したメーカー内にあるリストから使用するフィラメントを選択し「インストール」ボタンをクリック。選択したフィラメントの設定情報のインストールが即時開始される。
3)使用するフィラメント用プロファイルのインストールを終えると、プリントコアのプルダウンから材料の選択が可能になる。
今回の検証に合わせインストールした「ULTRA Diamond」プロファイル
インストールしたプロファイルを使用して3Dプリントを実行
今回の検証で使用したナノダイヤ配合のPLAフィラメント「uDiamond PLA」は、日本を含むアジア圏では「Carbodeon」ブランドから販売されているが、EU圏内ではTiamet 3Dの「Ultra Diamond」として販売されており、マーケットプレース上からも「Tiamet 3D/Ultra Diamond」として提供されている。両商品は全く同じ性能のため、今回の検証でも「Ultra Diamond」の設定情報をそのまま利用している。
「uDiamond PLA」の詳細:https://3dfs.idarts.co.jp/items/14636942
NFCが設置されていないサードパーティー製フィラメントはUltimaker本体から認識されないが、「Cura」のプリントコアプルダウンから使用する材料を選択することで、フィラメントに最適な設定値が自動的に反映される。
使用するフィラメントをロード
インストールしたプロファイルにより最適な設定値が反映される
3Dプリントを実行
上述の通り、使用するフィラメントに最適な値が既に設定されているため、経験の無い材料を使う場合でも、トライ&エラーを繰り返すことなくスムーズに3Dプリントを開始することができる。
温度設定がシビアなエンジニアリンググレードフィラメントを使用する際、自動的に最適な設定値が反映されるこのシステムは、作業時間を大幅に削減するだけでなく、繰り返されるエラーなどによるユーザーのストレスも軽減する。
安定した3Dプリントを実現
下図の通り、プリントを終えた造形物は高精度に仕上げられており、繰り返しのプリントにもエラーを起こすことなく安定した3Dプリントを実現した。
マーケットプレースには、日を追うごとにサードパーティ製プリントプロファイルの追加されているため、Ultimaker 3Dプリンタシリーズを利用し、高性能なエンジニアリンググレードフィラメントを使用する機会は今後も拡大する。
24時間365日の生産性を実現する「Ultimaker S5 Pro Bundle」
Ultimakerは、材料の自動取り扱いと効率的なエアフィルター処理、フィラメント湿度管理により、3Dプリンティングワークフローを変革するための新しいプリントシステム「Ultimaker S5 Pro Bundle」をリリース。
最大6本のフィラメントを素早く自動で切り替えるフロントローディングにより、中断のないプリンティングを実現する「Material Station(マテリアルステーション)」と、効率的なエアフローにより超微粒子(UFP)を最大95%除去するビルドチャンバーとEPAフィルターを備えた「Air Manager(エアーステーション)」をシームレスに統合した「Ultimaker S5 Pro Bundle」は、生産性、柔軟性、信頼性を高め、24時間365日の3Dプリント生産と「Ultimaker Material Alliance Program」による広範な材料を使用したアプリケーション開発を実現する。
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