フィラメント乾燥機「PrintDry」日本仕様追加

フィラメント保存用の水分コントロールソリューション「PrintDry」日本仕様

3Dプリンタ用材料専門ショップ「3DFS id.arts」および3Dプリンタ専門ショップ「3DPS id.arts」では、フィラメント乾燥ソリューション「PrintDry」に日本仕様を追加しました。

「PrintDry」は、フィラメント保存用の水分コントロールソリューションで、今回追加された製品は日本の電気規格に合わせて作った日本専用仕様です。

PrintDryは、フィラメントを乾燥するためのコンテナに、最大2つの標準的サイズのスプール(ボビンに巻かれたフィラメント)を保管し、湿度制御する機能を備え、手間をかけずに素早く簡単にフィラメントを乾燥させ、保管することが可能です。また、フィラメントの乾燥処理だけでなく、チャンバー側面にある2つの小さな開口部から簡単にフィラメントを取り出し、フィラメントの使用と乾燥を同時に行うことが可能です。
例えば、夜間にPrintDryを使用してフィラメントの乾燥を行い、ストレージからフィラメントを取りださず、そのまま乾燥したフィラメントを3Dプリンタに送り込むことができます。

PrintDry 化学的な原理

水分が吸湿性フィラメントに吸収されると水分子がフィラメントのポリマー分子鎖に付着し、強い分子間結合を形成します。この結合はフィラメントの乾燥を困難にするものです。フィラメントパッケージ内にある乾燥剤パックは、分子間結合を破壊し、フィラメントから水分を「引き抜く」ほど強力ではありません。代わりに乾燥剤パックは、フィラメント内の水分が減少する以外に上昇するのを防ぐのに役立ちます。一方、露出すると乾燥剤自体が水分で飽和し、必要な水分吸収能力が失われます。このため通常の乾燥剤パックでは、フィラメント内の水分を減らすことはできません。

3Dプリントフィラメントの乾燥に必要なのは、フィラメントを完全に加熱し、水分/ポリマー結合を破壊し水分をフィラメント表面に移動させて運び去り、フィラメントを乾燥させて高品質の3Dの準備を整えるドライヤーです。

PrintDryフィラメントドライヤーの基本的な乾燥パラメーター

  • 乾燥温度
    温度が上昇するとフィラメント内の分子がより激しく動き、水分/ポリマー分子間結合を弱め、破壊します。さらに熱により空気も膨張し、その中の水分子の濃度が低下し、乾燥機内の空気が水分を吸収しやすくなります。水分子は、高温でフィラメントをより自由に移動できます。一般的に乾燥温度が高いほどフィラメントはより速く完全に乾燥します。ただし、乾燥温度が高すぎると熱劣化や酸化が発生する可能性があるため、フィラメント毎に異なる乾燥温度が必要です。
  • 水分濃度差
    これはフィラメント内の水分量とフィラメントを取り巻く空気中の水分量を指します。湿ったフィラメントを乾燥した(低露点)空気で囲むと、フィラメント内の水分子が表面に移動しやすくなり、最終的には空気によって運び去られます。
  • 乾燥時間
    フィラメントはすぐには乾燥しません。まず、熱がフィラメント内部、特にスプールに深く埋め込まれている部分全体に浸透、分散するのに時間がかかります。第二に、新しく解放された水分子がフィラメントの表面に融着するのに時間がかかります。
  • 気流
    気流はフィラメントに熱を運び、水分子も運び去ります。

PrintDryの特徴

  • フィラメントを低湿度環境に保つ
  • 最大2kgのフィラメントを保管可能
  • 2つのフィードポートにより、保管中にコンテナから直接プリントが可能
  • 密閉容器により湿気やほこりを防ぐ
  • フィラメントを35℃~70℃に保つ調節可能な温度制御

PrintDryの性能

  • 乾燥機温度範囲:35~70℃
  • 連続乾燥時間:40時間(最大)
  • 電源:100VAC,50/60Hz、245W
  • スプール寸法:外径100-250 mm、高さ25-12 5mm、スプール取付穴直径19-58 mm
  • スプール重量:最大 2 Kg
  • 本体重量:3.8 Kg
  • 本体サイズ:370×370×360mm

PrintDryの購入先:https://3dfs.idarts.co.jp/items/15503728

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