- 2019-9-25
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Markforgedは同社の金属3Dシステム「Metal X」に最新の金属材料『Inconel 625』を追加した
米国の3Dプリンタメーカー Markforged は、金属材料に対応した同社の3Dプリントシステム「Metal X」用に、新しい金属材料『Inconel 625』を追加したことを発表した。
Markforgedの3Dプリンタは、標準的なFFF方式をベースにした3Dプリントシステム「Atomic Diffusion Additive Manufacturing(ADAM)」と呼ばれるプロセスを用いて、金属粉末と融合した高分子材料(フィラメント)を使用し、高強度の金属パーツを造形することを可能にした。現在使用可能な金属合金材料には、アルミニウム合金、17-4 PH(SUS630)ステンレス鋼、A2工具鋼、D2工具鋼、H13 (SKD61) 工具鋼などが含まれ、新たに追加された「Inconel 625」は、ニッケルクロムベースの合金で、優れた耐腐食性、耐高温性(融点1000°C超)、耐薬品性を提供し、化学処理、航空宇宙産業など過酷な環境での用途に適している。
Markforgedは、高コストで取扱いが難しい従来の金属粉末3Dプリンタに替わりフィラメント材料を使用することで、造形プロセスに掛かる時間とコストを大幅に削減。新たに高額なインコネル材料をラインアップすることで、同材料に適した用途の拡大とリードタイムの短縮、導入コストの削減を実現しようとしている。
左)Markforged 3Dプリント品、右)DMLS 3Dプリント品
Markforged Inconel 625の最初の顧客となった鉱業およびセメント産業向けサンプル調製装置製造会社 Nieka Systems は、鉱石またはセメント品質を分析するための自動化されたサンプル調製装置の部品をMetal X 3DプリンタとInconel 625を使用して制作。この部品は最高1000°Cにまで加熱されるクリップ部品で、これまで外注先に発注していたが、コスト負担が増加しはじめた為、コスト削減を目的にMetal X 3Dプリントシステムで制作された部品へ切り替えた。Metal X 3DプリンタとInconel 625を使用して制作された部品は、従来の外注品に比べコストが大幅に削減され、リードタイムも4週間から4日へと短縮することに成功した。
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