3Dプリント義足のインスタリムが2.4億円を調達

3Dプリント義足事業を展開するインスタリム、シリーズAラウンドで2.4億円の資金調達

3Dプリンティングおよび機械学習(AI)技術を活用して、世界初となる3Dプリント義足を海外で製造販売するインスタリムは、インクルージョン・ジャパン、Mistletoe Japan、慶應イノベーション・イニシアティブ、三菱UFJキャピタル、ディープコアの計5社を引受先とする第三者割当増資を実施し、シリーズAラウンドとなる総額2.4億円の資金調達を完了したことを発表。今回の資金調達を通じて、フィリピン事業の全国展開や、更なる海外事業展開の実現を目指すとともに、Afterコロナに対応した完全非対面での義足製造販売システムの開発を進めるとしている。

義足は、一人一人の体に合わせて医学的に最適な形状を手作りする必要があるため、義肢装具士の医学知識と技術力が必要で、通常の品質のものでも1本あたり30~100万円と高価であり、また納期に通常1ヶ月程度を要していた。そのため、糖尿病性壊疽などの血管疾患や交通事故などで脚の一部を無くしたにもかかわらず、義足を購入できない人が未だ世界に4,000万人以上存在すると言われている。特に障害者への社会的支援が不十分な開発途上国においては、義足を購入できない人は仕事に就くなどの社会参画が著しく困難となっており、深刻な社会課題となっている。

このような社会課題を解決するためインスタリムは、3DプリンティングおよびAI技術を活用した新しいデジタル製造ソリューションを開発し、2019年よりフィリピンにて、従来の約10分の1水準となる低価格、短納期の3Dプリント義足を製造販売。新型コロナウイルスの影響で現地の移動制限や経済状態悪化が続く中でも、すでに400人以上のユーザーに提供され、1600人以上が同社の義足提供を待つ状態となっている。

プレスリリース


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