- 2021-7-23
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チューリッヒ工科大学、3Dプリンタで造られた石造りの歩道橋をヴェネツィアに設置
チューリッヒ工科大学(ETH)の研究グループは、最小限の材料と3Dプリント技術を利用して、鉄やモルタルによる補強を必要としない3Dプリント製のコンクリート歩道橋を完成させ、ヴェネチアの公園に設置した。
「Striatus」と名付けられたこの構造物は、英国の建築事務所 Zaha Hadid Architects(ザハ・ハディド・アーキテクト)、スイスのコンクリート3Dプリントのスペシャリスト Incremental3D、スイスの大手建築資材メーカー Holcim の協力を得て製作された3Dプリントによる初の無筋コンクリート橋で、特定の角度で3Dプリントされたコンクリートブロックを伝統的な石積み橋と同様の方法で組み合わせた、12×16メートルのアーチ型を形成している。
各ブロックに使用されている3Dプリントコンクリート材料は、Incremental3DとHolcimが共同で開発したもので、一般的な3Dプリントコンクリートのように水平に塗布するのではなく、圧縮力の流れと直交するように特定の角度で押し出されるため、補強やポストテンション(コンクリートの硬化後にPC鋼材に張力を導入する方法)を必要とすることなく、プリント層を形成。
「Striatus」は自立可能なコンクリートブロックから構成されているため、橋を構築するのにモルタルを必要としないため、ブロックを解体して別の場所で再び組み立てることが可能で、ブロックが不要になった場合には材料を分離してリサイクルすることもできる。
コンクリート3Dプリント技術は、従来の方法と比較してコストやリードタイムの面で大きなメリットがあるため、この技術を使った様々な建設プロジェクトが展開されている。
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