3Dプリント製ヨットをミラノデザインウィーク2021で出展

CaracolとNextChemが3Dプリント製セーリングヨットをミラノデザインウィークに出展

イタリア・ロマッツォの3Dプリンティングサービス Caracol(以下 カラコル)とイタリアのエンジニアリング・テクノロジー企業 Maire Tecnimont S.p.A. の子会社である NextChem(以下 ネクストケム)は共同で、先週イタリアで開催された「ミラノデザインウィーク2021」にて、3Dプリントされたセーリングボートの船体プロトタイプ「Beluga(ベルーガ/共同研究プロジェクト名)」を出展した。

一般的にヨットを製作するには、金型を用いた製造方法やリサイクル困難なグラスファイバーなどの素材が必要とされているが、今回のプロジェクトでは、カラコルが独自に開発したロボティック・アディティブ・マニュファクチャリング・システムと、ネクストケムのリサイクル素材「MyReplast」を使用してベルーガ・ヨットの船体を一体で3Dプリントしている。

船体プリントに用いられたカラコルの大規模3Dプリントシステムは、6軸ロボットアームと同社の特許取得済み押出機を使用し、ユーザーが環境に配慮しながら、効率、生産時間、部品の性能を向上させることができる。また、プラスチックを再利用して新たな製品を作る循環型経済プロセスは、世界のプラスチック汚染量が増加し続ける中で、さらに重要性を増しており、現状のままプラスチック廃棄物の量が増え続けると、2050年には約120億トンのプラスチック廃棄物が埋め立てられ、環境を汚染することになるとされている。

カラコルとネクストケムはデザインウィークの開催中、リサイクル素材を使いパッケージを製造している Euroscatola、家具デザイン会社 Elli と協力し、カラコルがリサイクル素材を使ってプリントしたインスタレーション作品などを展示。
また、イタリアセーリング連盟に加盟しているセーリングクラブ Yacht Club Santo Stefano が、施設、選手団、専門知識を提供して、3Dプリントされたセーリングボートのテストと検証に協力している。


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