3Dプリント技術を用いた大規模な音響パネル

Aectual、3Dプリント技術と持続可能な材料を用いてカスタマイズされる音響パネルを開発

3Dプリント技術と持続可能な材料を用いた革新的なアーキテクチャ製品を開発するオランダのデザインスタジオ Aectual は、チューリッヒ工科大学の研究機関グラマジオ・コーラー・リサーチ(Gramazio Kohler Research)と共同で、3Dプリント技術を用いた建築・インテリア製品の新シリーズとして、100%循環型の植物由来の素材を使用したカスタマイズ可能な3Dプリントの音響拡散壁パネル「Acoustic diffusion wall panel system」を発表した。

この音響パネルは、商業施設から居住空間に至るまで、あらゆるタイプの空間に適用可能で、残響や反響を抑えて落ち着いた環境を構築することができるよう設計されている。Aectualは、大型の3Dプリントソリューションを活用して、空間にシームレスにフィットさせるためのパネルをカスタマイズ。また、専用のデザインプラットフォームを使用することで、顧客のスタイルに合わせてパネルデザインをカスタマイズすることも可能。

今回発表された「自然界の波」をイメージした音響拡散パネルは、空間に応じてカスタム生成され、パラメトリックに設計された表面が音波を分散させ、硬い音のエッジを和らげるようになっていおり、波打つようなデザインのパネルは、反射した音波の約50%を吸収することができるという。

ETHチューリッヒのグラマジオ・コーラー・リサーチのマティアス・コーラー教授は次のように述べている「”音響 “と “建築 “は直結しています。音は目に見えませんが、部屋の形状とその音響特性は本質的に結びついています。この繋がりが私たちのチームに、部屋に心地よさと柔らかさを与えるために特別にデザインされた、美しい音響パネルを造るきっかけを与えてくれました。私たちのデザインを実現してくれるAectualと一緒に仕事ができることを嬉しく思っています。」

3Dプリントされたパネルは、植物由来のプラスチックを使用した完全な循環型であり、廃棄物を出さないプロセスから造られているだけでなく、不要になった際の部品を全てリサイクルして再利用することができる。Aectualは、製品を直接引き取りその素材を使って新しい製品を再生産するとしている。

この3Dプリント音響パネルは、Aectalのオンラインショップから注文を受け付けており、100平方メートル以上のプロジェクトの場合には、Aectualが直接、空間デザインに基づいて完全にオーダーメイドされたパネルを用意することもできる。


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