JMC砂型3Dプリンタ導入の新工場設立

JMC、ExOne製砂型3Dプリンタ導入のコンセプトセンター第6期棟の着工を発表

横浜市に本社を置くJMCは、長野県飯田市のコンセプトセンターに、鋳造事業の新工場(第6期棟)を建設する。


JMCコンセプトセンター第6期棟 建設イメージ

今回着工が発表されたコンセプトセンター第6期棟は、2018年1月に稼働を開始したコンセプトセンター第5期棟に隣接し、2019年7月の稼働開始を予定している。

新たに建設される工場には、JMC初となるExOne製砂型3Dプリンタ「S-Print」のほか、コールドボックス中子造型機、低圧鋳造設備の導入を予定しており、より付加価値の高い複雑な形状の製品を短期間で製造することが可能となる。また、第5期棟同様に、鋳造工程の標準化による品質管理と稼働効率の向上、鋳造現場の作業環境の改善を目的として、全館自動空調設備が導入される。

コンセプトセンター第6期棟では、高難易度化を伴って拡大する試作開発市場の需要に対応し、鋳造事業の生産能力と生産効率の向上を実現するとともに、今後新たに事業展開を計画している砂型造形の受託サービスの準備にも取り組むとしている。

新工場概要

  1. 名称:コンセプトセンター第6期棟
  2. 住所:長野県飯田市嶋135番地
  3. 延床面積:521.5㎡
  4. 投資総額:約430百万円(建物250百万円、機械装置180百万円)
  5. 資金計画:自己資金及び借入金により充当
  6. 主な生産工程:鋳造

主な設備

  • 砂型3Dプリンタ
    従来マスターモデルとなる木型を削り出し、職人の手込めによって行われていた作業工程を短縮し、特に数多くの砂型を組み合わせて構成する自動車のシリンダーヘッドやインテークマニホールドの中子製作において、飛躍的な工期短縮を実現する3Dプリンタ。また、電気自動車やハイブリッド自動車化によって益々大型化・複雑化する設計に対して、これまで手作業で造型することのできなかった複雑な砂型にも対応可能。
  • コールドボックス中子造型機
    砂型鋳造で使用する中子を製造する設備で、 アミンガスを使用したガス硬化造型法を採用。従来の自硬性の砂型と比較して強度が高いことから、シリンダーヘッドなどの製造時に使用される複雑な砂型を製造する際に使用される。
  • 低圧鋳造設備
    耐熱マグネシウム合金を材料とする難易度の高い製造時の歩留まりが改善され、品質の高い鋳造品をより安定して提供することが可能となる鋳造設備。アルミニウム合金の製造においても、自動車のシリンダーブロックやシリンダーヘッド、足回り部品等の重要保安部品、航空分野で求められる高品質の鋳造品が、従来よりも容易に製造できるようになる。

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