3D Systems、ソフトウェア会社Oqtonを買収

3D Systems、Oqtonを1億8,000万ドルで買収しAM生産にMOSを導入

米国サウスカロライナ州に本拠を構える3Dプリンタメーカー 3D Systems は、クラウドベースの製造オペレーティングシステム(Manufacturing Operating System 以下 MOS)プラットフォームの構築に特化したソフトウェア企業 Oqton を、2021年第4四半期に完了する予定の取引で買収することに合意したと発表した。

今回の買収の対価は、現金と3D Systemsの株式で構成される1億8,000万ドル(約198億円)で、2025年までにソフトウェアの収益が1億ドルを超えると予想されている。これは、3D SystemsがSimbionix、On Demand Manufacturing、Cimatronの各事業を売却し、AlleviとAdditive Worksを買収したことを受けたもので、3Dプリンティングのパイオニアである同社は、ハードウェア、ソフトウェア、材料、積層造形アプリケーションに一層注力することになる。

Oqtonは、わずか2週間前に3D Systemsの競合相手であるEOSとの継続的な協力関係の構築を発表している。Oqtonは、金属材料を製造販売する多国籍企業 Sandvik が出資する金属製AMパウダーのサプライヤーであり、Prodways、Sisma、Trumpf、HP、Stratasysなど複数のハードウェアメーカーと提携している。

Oqton のMOSプラットフォームは、産業分野向けIoT(IIOT)、人工知能、機械学習に依存したスケーラブルなデジタル製造ワークフローの自動化を可能にするよう設計されている。同社は買収後も独立した組織として運営され、データの機密性や顧客のセキュリティプロトコルを確保するために第三者による検証を行う。一方3D Systemsは、「3DXpert」「3D Sprint」「Geomagic」といったソフトウェア・ソリューションを、Oqton MOSプラットフォームのオプション・アドオンとして、積層造形業界全体に提供することを目指す。3D SystemsとOqtonは、両社の専門知識とソリューションを組み合わせることで、生産ツールとしての積層造形の利用をさらに加速させることができると期待している。


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る