- 2016-10-16
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発展途上国でも安価に水質テストができる3Dプリント顕微鏡『WaterScope』
先進国では当たり前のように供給される安全な水も、世界規模でみればその比率はごく僅かであり、多くの国(途上国)では衛生的で安全な水の確保が困難となり、不衛生な飲料水が原因で毎年数百万人の人々が命を落としています。
そんな環境を改善するための取組については、当サイトでも度々紹介してきましたが、今回紹介する取り組みは、ケンブリッジ大学の学者グループによって立ち上げられたプロジェクト『WaterScope』です。
WaterScopeは、コンシューマー向け3Dプリンターで容易に造形できる筐体と、Raspberry Pi(ARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータ)をベースに組み立てる安価な簡易型顕微鏡です。
従来の大掛かりな検査装置とは異なり、誰でも安価に導入することができるWaterScopeは、大腸菌、リステリア、レジオネラ菌、病原性大腸菌O157などの病原体について僅か数時間でオンサイトテストを実行することが出来る装置です。
検査結果はGPS情報と共にクラウド上にアップロードされ、どの地域でテストを実行したか、またどの地域の水がどのような病原菌を含んでいるか、あるいは安全に飲むことができるか?などの詳細情報が、ネットを介して共有されるようになります。
顕微鏡構築のためのデータ(3Dプリント用ファイルやドキュメント)はオープンソースプロジェクトとして、GitHubのページから入手することができる。
また、3Dプリンタを持たないユーザーは、WaterScopeの公式サイトから£50(Raspberry Pi 3 Model B と microSD は別売)でこの顕微鏡キットを購入することができます。
このような取り組みが活性化し、一人でも多くの子供の命が救われることを切に願います。
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