3Dプリント熱電デバイスが廃熱を電力に変換

スウォンジー大学は高効率に廃熱を電力に変換する3Dプリント製熱電発電デバイスを開発

1920年に設立されたウェールズの名門スウォンジー大学の研究チームは、高い効率係数で熱を電力に変換する3Dプリント製熱電発電デバイスを開発した。

論文によれば、英国産業界では使用されている全エネルギーの約1/6が廃熱として大気中に放出されており、大くのエネルギー源を無駄にしていると言う。廃熱から発せられる温度差を電力に変換することが可能な熱電発電は、エネルギーコストの削減や二酸化炭素排出量の削減に大きく貢献できるとして期待されている。

熱電発電装置の材料として使用するのに有用であることが証明されている化合物「セレン化スズ(SnSe)」は、従来の製造方法ではとても高価になり、製造する過程で多くのエネルギーを必要とする。しかし、スウォンジー大学の研究者達が開発した3Dプリント可能なセレン化スズ(SnSe)インクは、従来の手法で製造するこよりも遥かに低コストで、効率的に熱電発電デバイスを生成することが可能で、他の3Dプリント熱電装置よりも50%以上高い効率係数で熱を電力に変換する。

研究チームは、この革新的な技術によって大きな恩恵を受ける産業として、大量の廃熱を発生する製鉄業及び製鋼業に注目。同産業から廃棄される熱を効率的に変換することが可能となれば、低コストでクリーンなエネルギーを大量に生産することができるようになる。


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