安価な3Dプリンタで造った金属部品の溶接に成功

安価なデスクトップ3Dプリンタと金属フィラメントを使用したステンレス鋼部品の溶接に成功

ケンタッキー州の公立コミュニティカレッジ Somerset Community College(サマセット・コミュニティ・カレッジ 以下 SCC)は、安価なデスクトップ3Dプリンタと「ステンレス316Lフィラメント」を使用して多数のステンレス鋼金属部品を3Dプリントし、これらの部品を溶接することに成功した。


金属フィラメントに対応するため改良された低価格3Dプリンタ Photo:SCC

SCCのAM(Additive Manufacturing)部門の研究チームは、450ドル(約49,000円)程度の安価なデスクトップ3Dプリンタをベースに、金属フィラメントが使用できるよう低予算内で本体の一部をカスタマイズ。総額600ドル(約66,000円)で3Dプリンタを完成させた。
その後SCCは、金属フィラメントをラインアップする材料メーカー The Virtual Foundry および BASF から金属フィラメントの提供を受け、カスタマイズされたデスクトップ3Dプリンタと金属フィラメントを使用し、3Dプリントおよび溶接プロセスの実験を開始。


ステンレス鋼部品製作用『Ultrafuse 316L Metal

焼結後の収縮率などを計算し設計された部品は、カスタマイズされた安価な3Dプリンタでプリントされ、冶金およびデバインド(脱脂)・焼結サービスを専門とする DSH Technologies に委託され、デバインダおよび焼結を実施。


TIG溶接試験部品

焼結を経て完成した3Dプリント製ステンレス鋼部品は、SCCの溶接部門に移され、ガスタングステンアーク溶接(GTAW)プロセスを使用して6つの3Dプリント部品を溶接。

溶接された3Dプリント製ステンレス鋼部品の硬度値は、標準のステンレス316Lより若干低くなったが、仕上げ作業後の顕微鏡検査では十分な結果を示した。また、溶接中の熱放散は標準のステンレス316Lよりも高いことが発見された。


3Dプリンタで製造された様々なステンレス鋼部品

SCCは一連の検証により、安価な3Dプリントシステムで作製された金属部品が、将来的な産業用途で十分に使用できることを証明した。また現在SCCは、この低予算金属3Dプリンタの組立て方法とプリントプロセスに関するトレーニングワークショップを、ケンタッキー州の一部企業や学術機関に提供することを予定している。

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