三菱化学が素材メーカーAMポリマーと提携して産業3Dプリンティング用の粉末製品を共同開発
三菱ケミカル(Mitsubishi Chemical Corporation 以下 MCC)は、3Dプリンティング用樹脂パウダーを製造販売するドイツ企業 AM Polymers GmbH(以下 AMP)と、PBT(ポリブチレンテレフタレート)パウダーにおける共同開発および販売に関する独占的な業務提携に合意。近日中に顧客評価の用の試作品を欧州にて提供を開始する。
AMPは、3Dプリンティングの製法の一つである粉末造形法に使用される樹脂パウダーを専門に取り扱っており、3Dプリンタの市場が拡大している欧州を中心に顧客基盤を確立している企業である。同社は、ポリプロピレンやポリエチレン等の樹脂を粉末化する過程で、3Dプリンティング用に造形性・物性を強化する技術に優れている。この提携によりMCCは、PBTを組成段階から3Dプリンティング用にカスタマイズして、難燃性等の物性を付与できるパウダーを共同開発した。またPBTは、樹脂パウダーとして主流となっている「PA12(ナイロン 12)」に比べて吸水性が低いため、造形時の取り扱いが容易である。
MCC プレスリリースより
「このたびの提携により、当社は初めて3Dプリンティング用の樹脂パウダーを製造販売することになります。粉末造形法における3Dプリンティングは、パウダーから造形するため複雑な形状が可能であり、造形時間も短いため、量産性が必要とされる自動車や航空機部品への採用が期待されます。当社は、このたびの提携を通して、3Dプリンティング用の樹脂パウダーの開発と販売ネットワークを強化し、積極的に事業を展開してまいります。」
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