- 2017-10-12
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- 3DPrinting, 3Dプリンティング, ARMY, Direct Manufacturing, Direct Metal Laser Sintering, DMLS, GE, SLS, テクノロジー, 米軍, 粉末焼結, 航空機
GE Aviationはメタル3Dプリント技術を活用した最新の軍用ヘリコプターエンジンを開発
グローバル企業GEグループのGE Aviationは、米国陸軍用ヘリコプター「Apache(アパッチ)」と「Black Hawk(ブラックホーク)」に搭載する改良型タービンエンジンプログラム(ITEP)に準拠した最新3Dプリントエンジンのテストに成功し、実戦配備に向けて次のステップへと移行する。
米国陸軍と共に開発される新型エンジン「T901 Turboshaft engine」は、高効率化を実現するため、信頼性の高い技術によって生成された複数の3Dプリント部品を実装しており、すべてのITEP要件を満している。
テストに先立ちGEは、T901特有の技術開発に3億ドル以上を投資。従来の製造手法では困難であった高効率化のための複雑な部品製造を、3Dプリント技術を活用し実現した。
T901には最新の診断ツールと予知ツールが搭載されており、ライフサイクルコストの削減と20%の重量軽減に成功し、50%以上のパワー向上と25%以上の燃費向上により、航続距離を161%延長させた。
3Dプリント技術によりメンテナンス性も向上
3Dプリントコンポーネントやセラミックマトリックス複合材(CMC)によりシンプルで軽量なモジュール設計を実現したT901ターボシャフトエンジンは、高温で砂や塵が飛び散るような過酷環境の戦場でも高度な耐久性と強力なパフォーマンスを発揮。また、3Dプリント技術によりシンプルなパーツ構成で組みあがられたエンジンは、戦時下でも簡単にエンジンを分解、清掃、修理、再組み立てすることができる効率化を実現。
これまで利用されてきたT700エンジンを継承するために作られたT901は、現行のApacheとBlack Hawkから短時間で交換可能な設計となっている。
GEは、3Dプリント技術を活用することでコストとアセンブリのための工数を最小限に抑え、米軍におけるヘリコプターの信頼性、耐久性を向上させた。
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