完全自動化された金属3Dプリントシステム

Digital Metal 完全に自動化された金属3Dプリント生産システムのコンセプトを発表

世界最大の金属粉末製造業者スウェーデンのHöganäsグループの一部門である「Digital Metal」は、完全自動化された金属3Dプリント生産システムのコンセプトを発表した。

2013年、バインダージェッティング3Dプリント技術を発表したDigital Metalは、小型特注品や高精度部品を大量生産することができる超高精細バインダージェッティング金属3Dプリンタ「DM P2500」をリリース。DM P2500は、1時間当たり100立方センチメートルの速度で42ミクロンの層プリントを実現した製品で、導入以来300,000以上の部品を生産しており、連続稼働による生産で最大4万点の部品生産を実現している。

高度なバインダージェッティング技術を有するDigital Metalが開発した自動化プロセスは、ロボットによって完全に制御され、人間の手を殆ど必要とせずに3Dプリントプロセスを完結することができるシステムである。

ロボットが3Dプリンタにビルドボックスを供給し造形を終えると、ビルドチャンバをロードして取り除き、ロボットと組み合わされたCNC式粉砕機に移動して自動で後処理を実行する。
後処理工程で除去された余分な金属粉末は処理システムに送られ、再び造形材料として活用できるようリサイクルされる。後処理工程を終えたビルドボックスはロボットによって焼結炉に移動され、焼結処理を経て部品完成する。

これら一連のプロセスはロボットにより完全自動化されるため、人間の手を必要とせずに連続して部品の大量生産が可能となる。

この自動化された3Dプリントシステムは、高速で費用対効果が高いだけでなく、幅広い素材を利用して複雑で精密な部品生成を可能にする。また自動化されたリサイクルシステムは、プロセス中に洗浄機内で除去された粉体を再循環させることができるため、廃棄物を最小限に抑えることができ、生産コストを大幅に削減することができる。

Digital Metalは、Honeywell、Koenigsegg、Mectron、Montfort Watches、フランス機械工業技術センター(CETIM)、Volvoなどの多くの企業と協力し、AM製造における生産性を向上させ、真の大規模生産に近づける方法として実用化を目指している。


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