英国UCLの研究チームが道路の亀裂などを修復できるアスファルト3Dプリンタを開発

1826年設立のロンドンの総合大学University College London（ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン／UCL）の研究チームは、道路の亀裂や窪みを修復するために設計されたアスファルト3Dプリンタのコンセプトモデルを開発した。

アスファルトは、道路の使用状況や酸化など様々条件下で劣化し続け、路面の歪みや亀裂、剥離などが発生する。UCLの研究チームは、摩耗し損傷した道路に形成された亀裂や窪みを補修するより延性のあるソリューションを造り出すため、既存のFFF方式RepRap 3Dプリンタ「RepRap Mendel 90」のフレームと制御システムをベースにカスタマイズされた、ポータブルアスファルト3Dプリンタを開発。

a) 3Dプリンタ、b) エクストルーダーデザイン、c) 電子機器

アスファルトペレット材料がエクストルーダーを通り移動する際、非ニュートン液体として挙動するため制御が困難であるが、様々な温度及びプロセスで試験し操作パラメータを最適化し、アスファルトペレット材料の3Dプリントを可能にする革新的なエクストルーダーを設計することで克服。このエクストルーダーには、アスファルト材料の流量を最適にコントロールするため、SLA方式の3DプリンタFormlabs Form 2と高耐熱材料（ハイテンプ）で造形された部品が含まれている。

a）システム全体の写真、b）エクストルーダー部品の写真、c）完成したエクストルーダーの写真