- 2021-12-27
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ドイツ工科大学と建設用大型3Dプリンタメーカーが一般的なコンクリート材料から世界最大級の3Dプリント住宅を建設
オマーン国にある私立大学ドイツオマーン工科大学(GUtech)は、セメント、砂、砂利から構成された一般的なコンクリートで造られた、過去最大級の3Dプリント住宅を完成させ、オマーンの首都マスカットで行われたイベントで展示した。
この3Dプリント住宅は190平方メートルの広さを持ち、3つのベッドルーム、3つのバスルーム、リビングルーム、キッチン、そしてゲスト用レセプションエリアが備わっている。
この住宅プリントのプロセスは2段階に分かれており、第一段階では、材料の調合やオマーン人スタッフのトレーニングが行わ、第二段階ではオマーン人スタッフが自力でプリントを実行し、わずか5日間で完成させた。
中東ではこれまでに多くの3Dプリント構造物が発表されているが、今回発表されたオマーンの住宅は、過去の3Dプリント構造物で使用されているドライミックスモルタルの代わりに、セメント、砂、砂利から構成された一般的なコンクリートを使用してプリントされた最初の構造物である。コンクリートを3DプリントするためGUtechは、建設用大型3Dプリントシステムメーカー COBOD と、セメントメーカー CEMEX が共同開発した「D.fab 添加剤」を適用。
このコンクリートは最大10mmの粒子サイズを持ち、地元で入手できるセメント、砂、砂利から作られている。今回完成した住宅では、使用した材料の99.5%以上が現地で調達された物で、欧州からの調達は「D.fab 添加剤」0.5%以下となっている。
CEMEXとCOBODは、今回発表された住宅の前に、アンゴラ初の3Dプリント構造物にもこのソリューションを適用しており、52平方メートルの3Dプリント住宅を建設。この際に使用されたコンクリート材料費を1,000米ドル未満に抑えており、今回発表されたオマーンの住宅(190平方メートル)でも材料費を1,800米ドル以下に抑えることに成功。従来のコンクリートプリント用ドライミックスモルタルを使用した場合の材料費22,600米ドル以上と比べ、大幅なコストダウンを実現している。
このイベントには、オマーンの財務大臣の他、閣僚やVIPを含む200人以上のゲストを招いたイベントで、その重要性をアピールした。
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