ダンロップ、3Dプリンタを使用しニーズに対応したカスタムツールを製作しコストを削減
英国を拠点とする自動車部品メーカー Dunlop Systems and Components(以下 ダンロップシステムズ)は、Markforgedの3Dプリンタとエンジニアリンググレード材料を使用して顧客のニーズに応じたカスタムツールや社内ツールを内部製作し、リードタイムとコストを大幅に削減している。
高度な電子制御システムとエアサスペンションコンポーネントを設計および製造する英国企業ダンロップシステムズはこれまで、社内ツールや顧客のカスタマーツール製作を外部事業者に委託していたが、最大3週間程度の納期と、顧客からの設計変更などに対応するための即応性に欠けており、リードタイムの延長とコスト増に繋がる問題を抱えていた。
そこで同社エンジニアチームは、英国代理店からMarkforgedの3Dプリンタを購入。チームは、耐熱性に優れたOnyx FilamentやCarbon Fiber Filamentを使用し、社内で必要なツールや電気自動車用ゲージや金型のプロトタイプ用ツールを製造。オンデマンドでニーズに応じた部品を短時間で調整することで、リードタイムとコストを大幅に削減。エンジニアリングチームは今後、すべてのツールを3Dプリントされた部品に置き換えることを予定。
プロトタイプツーリングに必要な工程を3Dプリンタとエンジニアリンググレード材料に切り替えた場合、一部の電気自動車用部品の生産では、従来の製造手法で約500ポンド(約63,500円)掛かっていたコストが、3Dプリント部品に置き換えることで約15ポンド(約1,900円)まで節約することに成功している。
ダンロップシステムズは、この新しい社内3Dプリントシステムにより、年間約400,000ポンド(約5,000万円)程度節約できるとしている。
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