- 2022-3-11
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Formlabs、米メディアと共同で世界400社以上に3Dプリント活用法の調査を実施
米国マサチューセッツ州を拠点とする3Dプリンタメーカー Formlabs は、Formlabsの米国本社が、米国メディア「IndustryWeek」および「Machine Design」と共同で、世界400社を超える企業を対象に実施した3Dプリント活用法に関する調査レポート「2022年3Dプリントアプリケーションレポート(日本語版)」を公開した。
本調査の概要
本レポート掲載情報の根拠となる調査は、米Formlabs Inc.がIndustryWeekおよびMachine Designと共同で実施したもので、調査結果は2021年11月に実施されたアンケートへの回答を集計したものである。本レポートは、世界中の様々な業界に属する400社への調査データに基づき、現在および将来のアディティブマニュファクチャリングへの投資を促進する要素に関する多彩なインサイトを掲載。
- 調査実施企業:Formlabs米国本社、米メディア「IndustryWeek」および「Machine Design」
- 調査対象者数:世界400社以上(北米・欧州・アジア・オセアニア・中東・アフリカ地域)
- 調査実施時期:2021年11月
- 回答者の属性:3Dプリンタの現ユーザー層(72%)と非ユーザー層(28%)にて合計400社以上
- 現ユーザー分類:導入後2年以内の新規ユーザー層と導入後2年以上のアーリーアダプター層
- 回答者の職種:製造業従事者
調査結果の例
- 回答者の72%が3Dプリント導入済み。55%は3Dプリントを内製しており、17%は外部委託のみで導入。
- 欧州、中東、アフリカでは88%が一部または全部の3Dプリントを内製化済。北米では64%。
- 採用されている3Dプリント方式の最多はFDM(熱溶解積層)方式。
- 今後採用したい3Dプリント方式は粉末焼結積層造形(SLS)が最多の46%、光造形(SLA)は36%。
- 3Dプリントの活用法では、新規ユーザー層とアーリーアダプター層で差異が認められる。
- 最終製品/部品生産に3Dプリントを導入している新規ユーザー層は、アーリーアダプター層の2倍程度。
- 3Dプリントの活用法で最多となったのは試作・検証プロセスを高速化する「ラピッドプロトタイピング」で58%。
- 3Dプリント活用のメリットで最多となったのは、製品開発のスピード。
- 新規ユーザー層の78%が「コスト削減」をメリットとしているが、アーリーアダプター層では47%に留まる。
回答結果にはコロナ禍の影響やサステナビリティへの意識も
新規ユーザー層の65%がリモートでの造形開始とモニタリング機能を非常に重要なものと回答したのに対し、アーリーアダプター層では32%となっている。3Dプリントの新規ユーザー層はパンデミック時にも活用できる機能に着目したようで、57%が自社保有の3Dプリンタに実装された機能がサプライチェーンの問題解決に役立っていることに「同意する」または「強く同意する」と回答。また、サプライチェーンへの懸念に加え、新規ユーザー層はサステナビリティに関する文化的なトレンドも強く意識しており、 新規ユーザー層の70%が、3Dプリントの非常に重要な利点としてサステナビリティを挙げているのに対し、アーリーアダプター層では30%に留まっている。
インサイト:調査結果が浮き彫りにした今後の3Dプリント業界
材料の進歩やコスト面での導入障壁、そしてランニングコストの低下により、樹脂3Dプリントはこれまで以上に製造業で導入が進んでいる。また、2年以上前に導入したアーリーアダプター層と比較して2年以内に導入した新規ユーザー層では、より広い範囲で3Dプリントを活用する傾向が見て取れる。用途の拡大は近年のパーソナライズ化に代表されるマス・カスタマイゼーションや多品種小ロット生産のニーズを受け、最終製品やその部品にも及んでおり、ユーザーが今後重要になると考える3Dプリント方式も、かつてのFDM方式からSLS方式へと変遷が見られる。
この調査結果を受け、米Formlabs Inc.の最高製品責任者(CPO)ダヴィド・ラカトシュ氏は、今後数年で消費者は当然のように自分向けにパーソナライズされた製品を購入できるようになり、製造業はそのニーズに対応すべくアディティブマニュファクチャリングをより広く導入することになると予測。また、Formlabs Inc.の共同創業者 兼CEOのマックス・ロボフスキーは、射出成型のような従来型の生産方法に3Dプリント製金型の採用が広がっている現状を受け、新旧合わせた生産方法により今後は製造業はより柔軟なものとなり、デジタルファブリケーションは従来の生産方法とますます一体化していくものと見ている。
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