Formlabs、造形スピードが最大40%向上した新型機を販売

Formlabs、造形スピードが最大40%向上した「Form 3+」「Form 3B+」の販売を開始

米国マサチューセッツ州サマービルに本社を置く Formlabs は、2022年1月5日より、光造形(SLA)方式のフラッグシップ3Dプリンタ「Form 3」および「Form 3B」と比較して、造形スピードを最大40%(一部の樹脂で20〜40%)高速化できるアップグレードモデル「Form 3+」および「Form 3B+」の販売開始を発表。併せて、造形物を従来よりも遥かに迅速に取り外すことができる新しい造形台「ビルドプラットフォーム 2」を発売した。

Formlabsの特許技術である「Low Force Stereotholigraphy(LFS)」技術を実装し、 2019年に発売した「Form 3」および「Form 3B(歯科用モデル)」は、デスクトップ型産業用光造形(SLA)方式として、日本国内のみの累計実績で2,300台以上を販売。今回リリースされた「Form 3+」および「Form 3B+」は、LFS技術を更に詳細にわたって向上するためのものと位置付けており、既存の「Form 3」および「Form 3B」ユーザーにも、1月5日にリリースされるソフトウェアアップデートにより、新製品に準じた機能向上を提供することが可能となる。

造形スピードが最大40%アップ

「Form 3+」および「Form 3B+」では、LFS技術を用いた3Dプリントで重要なコンポーネントをこれまで以上に強化し、より高速なプリントを実現。レンズとミラーで構成されるシステムである「LPU(Laser Processing Unit)は、液体樹脂を硬化させて固体部品を作るためのレーザーを精密に制御。レーザー出力範囲の拡大、LPUの動作プロファイルの見直し、ガルバノメーターの高速化、その他の主要なプリントプロセスの改善により、一部の樹脂でプリント速度を20~40%向上させることに成功した。

また、細部へのこだわりを実現するため「Adaptive Layer Thickness」機能をすべての樹脂へと拡張。Adaptive Layer Thicknessは、プリフォームに取り込まれた部品の形状を分析し、スライスされたモデル全体にレイヤーの高さを割り当てる高度なプリントモードで、プリントのある部分ではより厚いレイヤーを使って速度を上げ、他の部分ではより小さいレイヤーで細かい部分を保持することができる。このプリント設定を選択すると、細かいディテールを維持しながらプリント速度を最大にすることができる。

造形後の後処理も、更に高速化+省力化

Formlabsは更なるユーザーエクスペリエンス向上のため、 3Dプリントに付きものとなっている後処理にもイノベーションを用意。造形後のビルドプラットフォームからの取り外しは、従来はヘラ状のリムーバルツール等によって削り取るように行っていたが、これは造形物を傷つけないよう細心の注意を要する作業であり、労力と時間を要する上、ツールの扱い方によっては負傷リスクも伴う作業となっていた。今回「Form 3+」と併せて新発売となる「ビルドプラットフォーム 2」では、下の映像のように両端のハンドルを操作することで造形面が湾曲し、一瞬にして造形物を取り外すことが可能となった。これは「クイックリリーステクノロジー(Quick Release Technology)」として、Formlabsが特許を取得している。

「ビルドプラットフォーム 2」の機構。両端のハンドルを内側に引き込むと造形面が湾曲する形でたわみ、瞬時に造形物が取り外せる。

「Form 3+」と「Form 3B+」の発表に伴い、サポートチップのデザインを一新し、より軽いタッチでサポートが外せるよう改善。新しいサポートチップ形状は、部品表面から余分な材料を取り除かないように設計されており、表面のくぼみを埋める心配がないため、美しい表面仕上げを実現する。また、この新形状により、手で簡単にサポートを取り外すことができるようになり、後処理時間を大幅に短縮することができる。

ライトタッチサポートの取り外し

初期レイヤーのプリント時間短縮

すべての樹脂製3Dプリンタは、造形される部品や支持筏がビルドプラットフォームに確実に密着するよう、初期のレイヤーに余分なレーザーパワーをかける必要がある。しかし「Form 3+」と「Form 3B+」では、新しいハードウェアと製造プロセスの改善により、LPUとビルドプラットフォームの間の緊密なアライメントを実現。これにより、初期のレイヤーへのレーザー照射を少なくすることができ、プリントの最初の数レイヤーで5分から15分のプリント時間の短縮を実現している。

レイヤーレジストレーションの改善による光学的透明度の向上

SLA方式では、層間に数ミクロンの誤差があっても、目に見える表面欠陥が発生する。「Form 3+」および「Form 3B+」では、LPUの安定化のためコンポーネントが更新され、レイヤー間の移動がスムーズになり、アライメントが改善。これにより、多くの部品の表面品質が改善され、半透明樹脂の光学的透明度が向上している。


この光学的透明度の違いは、Clear Resinで顕著に現れる。

「Form 3+」にも対応した新材料「ESDレジン」を同時発売

Formlabsは「Form 3+」と「Form 3B+」および「ビルドプラットフォーム 2」と共に、エンジニアにとって3Dプリントの有用性を更に一歩前進させる静電気散逸性材料「ESDレジン」の販売を開始。
ESDレジンに関する詳細:Formlabs電気電子部品生産現場向け「ESDレジン」を発売


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

   

ページ上部へ戻る