3Dプリント可能な無料の脊椎動物モデルを公開

20,000種類以上の脊椎動物3Dモデルを公開するデジタルアーカイブ『MorphoSource』

気候変動などによる地域生物の多様性とその影響など、特定の研究テーマに対応する情報をデジタル化するネットワーク機関「Thematic Collections Network(TNC)」は、そのプロジェクトの一環として、複数の博物館や大学研究機関と協力し、20,000種類以上の3Dプリント可能な脊椎動物の無料3次元モデルを公開した。

フロリダ大学、ハーバード大学など複数の名門大学の研究者等から構成される研究チームは、NSF(アメリカ国立科学財団)から資金提供を受け、カンザス大学自然史博物館など複数の博物館にコレクションされた膨大な数の脊椎動物標本をCTスキャンし、高精度なデジタルアーカイブの構築を行っている。

CTスキャンによって3Dデータ化された脊椎動物コレクションは、デューク大学が運営するアーカイブサイト「MorphoSource」から公開されており、3Dビューイングによる閲覧だけでなく、3Dプリント可能なデータ(stl形式他、複数フォーマット含)を無料でダウンロードすることができる。

この膨大な量のデジタルデータは、あくまで学術研究や教育用途を目的にコレクションされた物で、国内外の多くの教育機関へ向けて公開されている。

生物学を学ぶ多くの学生は、この高精度な3次元データへアクセスすることで、従来2次元資料だけでは視覚的な認識ができなかった様々な生物の生態について、より詳しく学ぶことができるようになり、実際に3Dプリントすることで、いままで博物館でしか見ることができなかった希少な動物標本などを、誰でも自由に手に取ることができるようになる。

同研究チームは今後もアーカイブデータの拡充を予定している。


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