造形後に体温で変形可能な新フィラメント発売開始

低温で変形する3Dプリンタ用新材料『“感温性” フィラメント』新たなデモ素材公開とサンプル販売を開始

繊維事業大手ユニチカは、FFF/FDM方式3Dプリンタで製作した造形物を、低温域で温めて自由な形状に変更できる新しい材料『3Dプリンター用 “感温性” フィラメント』を開発。

今回は、前回紹介した検証レポートに次ぐ新たな事例として、ユニチカの公式YouTube チャンネルにアップされた「3Dプリンタ ー用感温性フィラメント(バナナの皮がむける!? 編)」の内容を紹介すると共に、同商品のサンプル販売に関する案内を行っています。

3Dプリンター用 “感温性” フィラメントとは

『3Dプリンター用 “感温性” フィラメント』は、高分子フィルム、樹脂材料などを開発するユニチカが開発した特殊な3Dプリンタ用フィラメントで、3Dプリント出力された造形物をセ氏30℃程度に加熱すると、造形後でも簡単に形を変えることができるポリエステルベースの特殊フィラメントです。

3Dプリンター用 “感温性” フィラメント 仕様

  • メーカー:ユニチカ株式会社
  • 商品名:特殊ポリエステル樹脂
  • 材料径:1.75mm
  • ノズル温度:190~220℃
  • ヒートベッド温度:0~45℃
  • 融点:160℃
  • 変形温度:30℃~
  • 発売時期:2017年内
  • “感温性” フィラメントのサンプル購入はこちら

バナナの皮むき?!

今回のデモでは “感温性” フィラメントの特徴を伝えるための素材として、バナナ形状の造形物を利用した事例を紹介。
先ずは、ユニチカ公式YouTubeチャンネル「3Dプリンタ ー用感温性フィラメント(バナナの皮がむける!? 編)」より、以下の動画(1:00~)をご覧ください。

アップされた動画(1:00~)に含まれるバナナモデルは、実と皮を一体化した3次元データで構成されており、造形後に50℃のお湯に数分間浸すと、本物のバナナのように皮をむくことができます。

このデモ素材は、単に皮をむく行為を楽しむものではなく、皮と実の厚さの違いにより、同じ温度のお湯に同時間浸した場合でも、変形の度合いが異なる事を確認できることを目的としています。
つまり、このフィラメントの使用を想定する場合には、モデリングの段階から材料の特性を活かしたデータ(厚さやインフィル量など)を考慮し構成することで、様々な用途に応じた最適な造形物を生成することができるようになるのです。

今回の事例では、バナナ形状による変化の様子をお伝えましたが、id.artsでは現在この材料の特徴を活かし、医療分野などへの技術応用研究を行っています。こちらの詳細については、後日改めて発表する予定です。

お試しサンプルの販売とデータ公開について

材料の特徴は上述の通りですが、文章や映像だけでこの材料の特徴を理解することは難しいでしょう。そこで、3Dプリンタ用フィラメント専門ショップ「3DFS」を運営するid.arts(アイディーアーツ株式会社)では、この『3Dプリンター用 “感温性” フィラメント』のお試し用サンプルの販売を開始しました。
「スプール単位での購入前に試してみたい」「実際に使用して製品の特長を理解したい」と言うユーザーに向けたお試し用少量サンプルの販売です。

購入先はこちら
低温で変形する『感温性 フィラメント』10M

http://3dfs.idarts.co.jp/items/9279340

商品は10メートル単位の少量巻きサンプルとなっており、小物からやや重量のある大きさの造形まで対応しています。

また、デモ用に製作した「皮がむけるバナナ」の3次元データは、こちらから「CC BY-NC-ND 4.0(表示—非営利—改変禁止)」ライセンスに準じて公開しているので、同材料と共に試すことが可能です。

デモ造形で数種類の3Dプリンタをテスト

今回のバナナモデルのサンプル造形では「東京メイカー」さんにもご協力いただき、複数の3Dプリンタを利用した検証造形を行いました。


ダヴィンチ 1.0 Pro で造形したバナナモデル

使用した数種類の3Dプリンタの中で、この材料の仕様に準じて上手く造形できたのは「ダ・ビンチ Pro」及び「MOMENT S」の2機種で、両機種共に任意の温度管理に対応し、社外フィラメントの使用にも耐える高い耐久性を有しているのが特徴です。
残念ながら、ヘッド温度の管理が難しい「UP」シリーズのような3Dプリンタには適していませんでした。

東京メイカーについて
今回検証に協力いただいた「東京メイカー」さんは、2014年に東京・中野ブロードウェイに日本で初めての3Dプリンター屋をオープンさせたことでご存知の方も多いでしょう。中野の店舗は2017年に閉鎖されてしまいましたが、同社は現在も3Dプリントサービスなどの事業を継続されています。


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