Polymaker世界最大の樹脂製3Dプリント歩道橋を開発

中国建設会社と工作機器会社等が協力し世界最大のプラスチック製3Dプリント歩道橋を開発

上海に本拠を置くフィラメントメーカーPolymakerは、世界第16位の中国の建設会社「上海建設グループ(Shanghai Construction (Group) Corporation)」及び、中国の工作機器メーカー「瀋陽工作機械グループ」と協力し、総額280万ドルを投じて世界最大のプラスチック製3Dプリント歩道橋を開発。

完成時の長さ15.25メートル、幅3メートル、高さ1.2メートル、重量5.8トンとなる世界最大のプラスチック製3Dプリント歩道橋は、Polymakerが展開する「Polymaker Industrial」プロジェクトの一つとして、Polymaker Industrialによって開発されたASA(アクリロニトリルスチレンアクリレート)プラスチックを使用し製作されている。

この巨大なプラスチック製3Dプリント歩道橋の製作は、上海建設グループが所有する瀋陽機械グループ開発の超大型3Dプリンタが使用されている。
この超大型3Dプリンタは、長さ24メートル、幅4メートル、高さ1.5メートル(3メートルに拡張予定)、144立方メートルの超大型ビルドチャンバーを有しており、3つのプリント温度ゾーン(240℃、250℃、260℃)と再加熱システムにより、プリント速度1600mm/m、吐出量8kg/hのプリント性能を実現。

Polymakerは、本プロジェクトに供給するプラスチックを決定するため、5メートルバージョンの橋をいくつかの異なる化合物でテストプリントした後、耐候性、耐熱性、靱性に優れた工業用素材であるASA(アクリロニトリルスチレンアクリレート)「AS100GF」プラスチックを選定。
この材料には強度を高めるため12.5%のガラス繊維が混合されており、大規模な3Dプリントによる歪みを低減した。

今回利用した超大型3Dプリンタを利用するに当たり、144立方メートルのビルドチャンバー内の熱を維持することが課題となっていたが、ガントリーと一緒に動く大きなベローズテントにより、テント内の温度を38℃にキープ。またプリントを終えた領域には、冷却を遅らせ樹脂の歪みを弛緩するため、作業員が常に付き添い、ブランケットを配置。このブランケットは、造形物を埃などから保護する目的も兼ねている。

レイヤーの水平性と接着性を高めるため、レイヤー間の積層を同じ温度で結合する必要があるが、このプリントプロセスでは各層に1時間の時間を要するため、押出機が次の層に戻ってくるまでに前の層が著しく冷却されてしまう。このブランケットと材料に混合されたガラス繊維は、この冷却プロセスを遅らせるのに役立つという。また、押出機には600℃に達する4つのホットエアガンが備えられており、積層時に再加熱することで、層間の接着性を高めている。

更にこのシステムには、他の3Dプリンタでは見られない斬新なタンピング(tamping)機能を採用しており、1時間に8kgの材料を押し出す5mmのノズルから吐出された丸みを帯びた材料の層間接着性を高めるため、タンピングによって平らに均される。

Polymaker Industrialによって開発されたASAプラスチックから生成された15mの3Dプリント歩道橋は、約1ヶ月の期間を掛けて製作され、上海の繁華街にある公園に間もなく設置される。


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