アフリカ最大の3Dプリント住宅が完成

Power2Build、アフリカ最大の3Dプリント住宅を完成させる

アンゴラの建設3Dプリント企業 Power2Build は、デンマークの建設用3Dプリンタメーカー COBOD の主力製品である大型建設用3Dプリントシステム「BOD2」を使用して、アンゴラで2棟目となるアフリカ最大の3Dプリント住宅を建設した。

Photo : COBOD

この住宅は、メキシコの建材大手 CEMEX と COBOD が共同開発した「D.fab マテリアルソリューション(独自の混和剤使用コンクリート)」を初めて使用した建物で、最初のプロジェクトで建設した3Dプリント住宅(53平方メートル)の2倍以上となる140平方メートルの広さを有し、スイートルーム、2つのベッドルーム、3つのバスルーム、ダイニングルーム、リビングルームで構成されている。また、初回プロジェクトで建設した住宅が48時間でプリントされたのに対し、2倍以上の面積を有する今回の住宅は、わずか30時間でプリントを終えており、40%近いプリント時間の短縮を実現。さらに、プリントと同時に水道・電気設備工事も行うことができるようになった。

この3Dプリント住宅で使用された「D.fab マテリアルソリューション」は、従来のモルタルを使ったプリントに比べ、最大で90%のコスト削減を可能にする。また「D.fab」では、99%が現地で入手可能な材料を使用しており、COBODが供給する補強材「Magic Mix」をわずか1%しか使用しない。

2021年の調査では、サハラ以南のアフリカにおける住宅不足は約5000万戸、インドにおける住宅不足は7000万戸以上と推定されており、サハラ以南のアフリカとインドが、アディティブ建築の規模を急速に拡大できる2つの地域として注目されている。しかし、3Dプリント技術だけでこのような深刻な住宅不足を全て解決することは困難だが、3Dプリント技術により手頃な価格の高品質住宅を、より早く、より安価に建設することが可能となるため、住宅不足問題を徐々に解消できる可能性を示している。


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る