超高速デスクトップ型光造形機がKickstarterに登場

独自の高速造形技術LSPCを搭載したNexa3DのNX1は毎分約1cmの3Dプリントを可能に

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Carbon3DのCLIPテクノロジー(過去記事一覧)を中心に、高速化がトレンドとなりつつある小型光造形機。
次々と発表される高速3Dプリンターの多くは研究段階の機器であり、実売に関する具体的な時期などが未確定な製品が多い中、クラウドファンディングKickstarterに登場したNexa3Dの『NX1』は、2016年3月の出荷を目標に掲げ、現在資金調達を実行中。
アーリーバードは$1,399、標準パッケージは$1,599~

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イタリアの技術者チームによって誕生したNX1は、同社が開発した『LSPC™( Lubricant Sublayer Photocuring)テクノロジー』によって毎分1cm超の高速3Dプリントを実現。
このLSPC™テクノロジーは、3Dプリントの速度が向上するだけでなく、Z軸に対して高精度な結果が得られ、一般的な光造形方式などに観られる積層跡を残さないプリントプロセスを要しています。

従来型の吊り下げ(吊り上げ)式3Dプリントシステム(DLP、SLA)とは異なり、LSPC™テクノロジーでは、タンク底部の光硬化性樹脂と光源との間に透明な自己潤滑膜を介在させ、徐々に油の層を解放することで樹脂を硬化させるという造形プロセスを用いています。

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技術的には異なると思いますが、造型プロセスはCarbon3DのCLIPテクノロジーに少し近い感覚かもしれません。
この造型プロセスに最適化された独自設計の新しいアルゴリズムを要するソフトウェアを備えており、1cmあたり約52秒と言う高速3Dプリント造形を可能にしています。

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専用ソフトウェアを備え、スタンドアローンでの実行が可能

下写真は、同機を利用し3Dプリントされた造型見本

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この写真の造形物は、トータル5分12秒で完成

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こちらの全高39mmの造形物は3分34秒で完成

その他、同プリンターの材料装填には専用のカートリッジが用意されており、造形時に必要な材料の量を自動的に補填する。
更に、3D印刷ジョブ変更時に樹脂材料の交換をする場合には、セルフクリーニング・カートリッジにより、樹脂タンクとNX1本体内部の回路をキレイに自動洗浄してくれる。
これは便利な機能っぽいですねぇ

Nexa3D NX1基本仕様

  • 造形物高さ:39mm
  • プリント速度:52秒/1cm
  • 本体外寸:34x34x55cm
  • 本体重量:15kg
  • 最適動作温度:18°C~25°C
  • 電源:100~240VC
  • 接続:WiFi、イーサネット、USB

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