39ドルから買えるセラミック3Dプリンタがローンチ

1万円以下から購入できる安価なセラミック3Dプリンタキット「CERAMBOT」がローンチ

中国の済南市に本拠を置く3Dプリンタスタートアップ「CERAMBOT」は、安価で使いやすいセラミック3DプリンタキットをクラウドファンディングKickstarterからローンチ。開始直後に目標額である10,000ドルの10倍を超える資金(12月2日現在 600人弱の支援者から1800万円超)を調達した。

3Dプリンタで利用可能なセラミック材料は、コンシューマーからプロユーザーまで人気の高い素材の一つであるが、従来のセラミック3Dプリンタは高価で、材料の調達にも時間やコストを必要としていた。しかし、今回KickstarterからローンチしたCERAMBOTは、エクストルーダー(押出機)単体が39ドル(スーパーアーリーバード)と非常に安価で、手軽に粘土材料を3Dプリントすることができる。

セラミック系3Dプリンティングは、樹脂素材では再現できない耐熱性や食品安全性に優れ、焼成した造形物は強度があり、日常使用に適した作品を製作することが可能で、造形後や加工後に余った材料は水と混合し、再利用することもできる。

CERAMBOTのエクストルーダーには、エアコンプレッサーを必要としない特許取得済みのウォームギア減速機を備えた「Pro Extruder」と、エアコンプレッサーを必要とする「Air Extruder」の2種類のキットがラインアップされており、エクストルーダー単体を購入し、Flashforge、Ultimaker、Prusa i3、Mooz、Anycubicなど、既存の3Dプリンタに取り付けて使用することができる。

Pro Extruderは、コントロールパネルから吐出量などのコントロールが可能で、高精度なセラミックオブジェクトを生成することができる。もう一つのAir Extruderは、圧力スイッチを使用して手動で調節をする。
また同キャンペーンでは、エクストルーダー単体以外に、セラミック用エクストルーダーを備えたデルタスタイルのFFF方式3Dプリンタ(スーパーアーリーバード199ドル~)がラインアップされている。

アルミニウムとスチールフレームを採用したデルタスタイルのFFF方式3Dプリンタは、産業用リニアガイドレールと高精度のモーター駆動押出装置を使用して、0.1mm精度の高速プリント(既存のセラミック3Dプリンタより20%高速)を実現。0.8mm、1.2mm、1.5mmのノズルを使い分け、0.4mm~2mmのレイヤーピッチで粘土材料を押し出して、セラミック作品をプリントする。

CERAMBOT 3Dプリンタ スペック

  • ノズル径:0.8~2mm
  • プリント精度:0.1mm
  • 造形領域:φ170×H285mm
  • プリント速度:5-50mm/s
  • 外寸:φ350×H750mm
  • ソフトウェア:Cura、Slic3r、RepetierHost 等
  • 接続:USB、SDカード
  • 対応ファイル形式:stl、obj

粘土材料でプリントされた造形物は柔軟性があり、焼成前の段階であれば手作業で修正やカスタマイズすることもできる。

既に目標額を大きく上回るCERAMBOTは、2019年4月から出荷開始を予定しており、日本からも購入が可能だ(送料別途発送)
当然だが、造形後には窯を利用した焼き作業が必要となるため、電気窯などが必要となる。


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