- 2019-1-14
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東京大学脳神経外科は3Dプリントにも対応した超高精細3次元モデルデータを無償公開
東京大学脳神経外科の研究グループは、最先端のコンピュータグラフィックス技術と脳神経外科医の知見を集約し、高精細な3DCGデータを作成。全ての3次元パーツをダウンロード可能な「東京大学脳神経外科 頭部3DCGデータベース」を無償公開した。
公式サイト:https://brain-3dcg.org/
東京大学医学部附属病院脳神経外科、金太一、柿澤幸成、株式会社Kompathを開発者とする「東京大学脳神経外科 頭部3DCGデータベース」は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の「バイオニックヒューマノイドが拓く新産業革命」の研究の一環として開発されたもので、バイオニックヒューマノイド(=ヒトや実験動物の代わりとなるセンサー付精巧人体の実体モデルのこと)の基礎設計図となる。
人体の高精細な3Dモデルの作成には、CG技術、医学的知識、高額なコストが必要とされるため、開発が困難な分野とされている。そこで東京大学脳神経外科の研究グループは、最先端のコンピュータグラフィックス技術と脳神経外科医の知見を集約し、医療の現場に必要な解剖情報を3DCGとして作成。
本3DCGは検体データを基礎とし、複数の教科書や医師の知見に基づき作成された健常成人(アジア人男性)の頭部解剖構造のポリゴンモデルとなる。脳神経外科医3名と3DCGモデラー4名が開発に携わり、延べ1200時間以上の開発時間をかけて1000パーツ以上(2019年1月11日時点)を作成。データは今後も随時アップデートされる予定で、公式サイトから無償公開されている。
データの利用を希望するユーザーは、公式サイト上の利用規約に同意の上会員登録すれば、高精度な3次元データ(OBJまたはSTL)をダウンロードすることができる。
尚、ダウンロードした3DCGモデルは、非商用で、かつ研究もしくは教育用途であれば自由に使用できるが、データベースに含まれる情報に関する全ての著作権等の知的財産権は、開発者もしくは東京大学医学部附属病院脳神経外科が保有する。
本3DCGは、市販の解剖アプリ等にも既に活用されており、いくつもの研究機関で開発に利用されるなど、その拡張性は高く、さまざまな分野で活躍することが見込まれている。世界最高レベルの精巧な頭部3DCGを普及させることによって、医療や教育、研究開発など広い分野への貢献が期待される。
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