ボーイング777X用大型部品を3Dプリント

米国企業Thermwoodはボーイングと協力し12フィートの航空機用部品を3Dプリント

世界的な航空機メーカーBoeing(以下 ボーイング)は、1969年に設立された米国インディアナ州のAM企業Thermwood Corporation(以下 サーンウッド)と共同で、ボーイング777ファミリーの新シリーズ「ボーイング777Xシリーズ」に適用可能な、長さ12フィート(約3.6メートル)の3Dプリント製航空機用部品を製造した。

木工、自動車、航空宇宙、防衛産業向けのCNCシステムを開発するサーンウッドは、CNCツール開発で培ったノウハウを活かし、2016年に大型3Dプリントシステム「LSAM(Large Scale Additive Manufacturing)」のラインアップを市場投入。
CNC加工機能を内蔵した業界初のLSAMは、幅10フィート、高さ5フィートのワークエンベロープを持ち、長さ10〜100フィートの範囲で調整可能なビルド領域を備える産業用大型マシンで、ローカルモータスの自動運転バスOlliなどの生産に使用されており、米国海軍にも採用されている。

サーンウッドは、このLSAM(Large Scale Additive Manufacturing)マシンと新たに開発したVLP(Vertical Layer Print)3Dプリント技術をベースに、炭素繊維強化ABSプラスチック材料を使用し43時間20分掛けてボーイング777Xで使用されるワンピース部品を製作。3Dプリントされた部品は、従来の製造方法を用いた部品よりも20%の軽量化されている。

3Dプリントガントリと、5軸CNCルータガントリの両方を含むLSAMシステムは、少し大きめに部品を3Dプリントした後、CNCルーター機能を使用し最終的なサイズと形状にトリム加工される。

今回のデモンストレーションプログラムの対象となったボーイング777Xは、2019年第1四半期に飛行を開始する予定で、同シリーズに搭載されるGE9Xエンジンには、GEによって製造された3Dプリント製燃料ノズルが含まれている。


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