- 2018-4-5
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MX3Dはセンサー類をインストールした世界最大の金属3Dプリントブリッジを完成させた
オランダの3Dプリント建設企業「MX3D」は、2015年6月に発表した3Dプリント橋製作プロジェクト「MX3D Bridge プロジェクト」の最新情報として、ステンレス鋼構造のメタル3Dプリント橋の完成を発表した。
2019年にオランダ・アムステルダムにある運河のひとつ、アウデザイツ・アフテルバーフワルに設置される予定の3Dプリント橋は、未来の建設技術と伝統的な旧市街地の景観を結びつけるための新たな工芸プロジェクトとして、制作が進められている。
当初、現地に直接持ち込んだロボットアームにより3Dプリント橋の建設を予定していた同社だが、安全性の問題など様々な理由により現場での建設を断念。
工房内で建設されることとなった3Dプリント橋は、Autodeskなどと技術協力し開発されたMX3Dソフトウェアと、4台の多軸産業用ロボットを使用し、約6ヶ月間のプリント期間を経て、全スパンを完成さた。
完成した3Dプリント橋の大きさは、全長12.5メートル、幅6.3メートル、ステンレス製の3Dプリント構造部の総重量は4.5トン。
構築には1,100 km以上のワイヤ(材料)が使用され、金属3Dプリント構造物としては世界最大の物と成る。
また3Dプリント技術以外に注目される点として、この橋には重要な情報を取得するための様々なセンサーが装備されている。
本体に設置された各種センサーが、歩行者の数や速度を記録するとともに、橋の歪みや変位、振動などの構造測定データを収集し、大気質や温度などの環境要因を測定。
エンジニアは、リアルタイムで橋の健康状態をモニタリングし、橋のライフサイクル全体で、どのように構造体が変化するかを観察および記録することができる。
収集したデータは、英国の公立研究大学インペリアル・カレッジ・ロンドンの土木環境学科グループによって開発された、橋のコンピュータモデルにインストールされ、デジタルモデルによる物理計算などが実施される。
研究機関は、データを元に計算されたデジタルモデルと、実際の橋の両方を利用し、高精度な分析やテストを実施することが可能となり、歩行者の安全を最大限に確保するために最適化された3Dプリント橋のデザイン変更や、将来的な設計資料として活用することができるようになる。
完成した3Dプリント橋にはデッキが追加され、仕上げ加工が施された後、2019年度中にアムステルダム市内に設置される。
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