フランス初の3Dプリント住宅が完成

フランスの都市に同国初となる3Dプリント住宅『Yhnova』が完成

フランス西部、ブルターニュ半島南東部にあるロワール川河畔の港湾都市 ナントに、フランス初となる3Dプリント住宅が完成した。

『Yhnova』と名付けられたこの3Dプリント住宅は、ナント大学の研究チームを中心に、Bouygues Construction(総合建設業大手)、LafargeHolcim Ltd.(セメント、骨材、コンクリート等の製造・販売を行う企業)、Nantes Métropole Habitatの建築家等から構成されたプロジェクトチームによって竣工された。

Yhnovaの建築には「BatiPrint3D」と呼ばれる特許取得済みの3Dプリント方法が使用されており、95㎡の空間に5つの部屋が設けられている。

image:nantesmetropole

BatiPrint3Dは、レーザー誘導式の長さ4メートルのロボットアームを使用する3Dプリンタで、従来のコンクリート混合物を堆積する建設用3Dプリンタプロセスと異なり、発泡系材料(空気に晒された時、急速に硬化する液体材料)からなる型枠層、絶縁層および特殊なコンクリート混合材料によって壁面構造を構築する。
発泡系素材が急速に硬化し型枠の役目を果たすため、従来のコンクリートプリント方式もよりも天候による影響が少なく、材料の無駄をより軽減することできる。

Yhnovaの3Dプリントハウスプロジェクトの目標は、3Dプリント技術を使用した住居可能な住宅を、より手頃な価格で建設できることを実証することである。

Yhnovaは、2018年4月7日にオープンハウスを行い、その後6週間に渡り建築を学ぶ学生等に開放され、6月から一般市民による居住がスタートする。

また、実験的な意味を有するYhnovaには、屋内の湿度、温度、空気の質など、3Dプリント物の保守状況を把握するためのセンサーと監視システムが装備され、居住環境のモニタリングが実施される。


image:nantesmetropole


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