- 2016-8-28
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- 3DPrinting, 3Dプリンティング, Direct Metal Laser Sintering, DMLS, Medical, SLS, チタン, テクノロジー, 医療, 粉末焼結, 表面仕上げ
安価な3Dプリントマウスピースでいびきや睡眠時無呼吸症候群を治療
ブリスベンに本社を置くOventus Medicalは、睡眠時無呼吸症候群やいびきの治療に利用する「3Dプリントマウスピース(O2Vent)」を開発しており、米国市場への本格的な参入に向けて準備を進めています。
現在米国では、男性の4%、女性の2%がなんらかの睡眠障害と診断され専門的な治療が必要とされています。また、Oventus Medicalの本社があるオーストラリアでも、約150万人(男性76%、女性24%)が深刻な睡眠障害に苦しんでいるという調査があります。
日々の生活に悪影響をもたらす睡眠時無呼吸症候群を改善するためには、高価なCPAP(持続陽圧呼吸)装置の利用が必要ですが、同社が開発するこの3Dプリントマウスピースは、安価でありながらCPAPシステムと同程度の効果を得ることができるという。
同社は現在実用化に向けて臨床試験を行っており、これまでに実施した試験で被験者の82%に対して大幅にいびきを減少することに成功。
ベースとなるマウスピースをチタン素材でメタル3Dプリントすることで、個々の患者の口腔内に最適化された形状を安価に短時間で成形することができることが、3Dプリンターを利用する最大のメリットとなっています。
脳卒中や脳梗塞など、深刻な病気にも繋がる危険のある睡眠時無呼吸症候群。従来のCPAP装置やマウスピースよりも個人に最適化された3Dプリントマウスピースを利用することで、この症状に苦しむ方達の症状が少しでも改善されると良いですね。
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