貧困地域に3Dプリント義肢を提供するカナダの非営利団体がGoogleから75万ドルを獲得を目指す
カナダの非営利団体が運営する3Dプリント義肢プロジェクト「The Victoria Hand Project(ビクトリアハンドプロジェクト)」が、Google Impact Challengeのファイナリストに選出。受賞により75万ドルの助成金を得ることができる。
カナダ ビクトリア大学の研究チーム等から成る非営利団体が設立したビクトリアハンドプロジェクトは、遠隔地や発展途上国など、高価な義肢が入手できない地域の人々に対し、3Dプリント技術を用いて高性能で低コストな3Dプリント義肢を提供することを目的としたプロジェクト。
2015年にクラウドファンディングIndiegogo(ファンディングは失敗)でスタートした同プロジェクトは、既にネパール、グアテマラ、エクアドル、ハイチ、カンボジア、エジプトの人々に3Dプリント義肢を提供。同団体は、今回Google Impact Challengeを通じて取得した75万ドルを利用し、更に5カ国へ地域を拡大し、少なくとも750人に無料の3Dプリント義肢を提供する計画を進めている。
ビクトリアハンドは、手、手首、四肢ソケット、ハーネスからなる医療用具で、3Dレーザースキャンを使用して肢切断者の部位をキャプチャし、カスタム3Dプリント四肢ソケットの製造を可能にする。このため、同組織は世界中の貧しい地域のクリニックに3Dプリンタと3Dスキャニング装置を提供し、地元の医師や技術者に3Dプリント技術を使用した義肢を製造する方法を指導している。
Google Impact Challenge(Canada)は、テクノロジーによってより良い世界を実現するための最善のアイデアを共有するカナダの非営利団体を支援するためのプロジェクトで、一般投票及び審査員による投票により各賞の受賞者が決定する。
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