漁網を3Dプリンタ用フィラメントにリサイクル

古くなった漁網を3Dプリント用フィラメントに変換することを目的としたリサイクルプロジェクト

フランスの3Dプリンタ用フィラメントメーカー Nanovia は、フランスのブルターニュ地方で行われている漁網リサイクルプログラム「Guingamp-Paimpol Agglomération」に参加し、FFF方式3Dプリント用「PA-6 ナイロン」フィラメントを作製した。

本プロジェクトは、港における使用済み漁網の地中埋設処分を廃止するために2019年に発足したプログラムで、新しい解決策として、古くなった漁網などを循環経済サイクルに再導入することを開始。翌2020年には産業漁業部門に起因する廃棄物の処分と処理を最適化することを目的としたRECYPECHプロジェクトを開始した。

Guingamp-Paimpol Agglomérationは、コート・ダルモール地方のCCIとLannion Trégor Agglomérationの支援を受け、使用済みの漁網を回収。専門の施設で使用済み漁網を各部品(金属リング、ロープ残骸、ナイロン網)に分別し、それぞれのリサイクル部門に出荷。分離されたナイロンネット(PA-6)は、フランスのブルトン海岸西部にある Fil&Fab に送られペレットに変換される。Fil&Fabは、2015年から西海岸で使用済みの漁網を純粋なプラスチックペレットに変換することを専門としている。
Nanoviaはこのペレットを3Dプリンタ用フィラメントに変換して、黒く着色された2種類のフィラメントを開発。1つ目の「Nanovia PA-6 R」はネイティブナイロン製で、2つ目の「Nanovia PA-6 CF R」は、航空産業や流体流通から回収されたリサイクル炭素繊維で強化されたフィラメントで、何れも2021年末に商品化が予定されている。


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