リサイクル素材を使った3Dプリント磁石

スペインの研究者がリサイクル素材を使った3Dプリント磁石を開発

スペインのナノテク研究機関である IMDEA Nanoscience Institute(IMDEAナノサイエンス研究所)の研究チームは、市販のフェライト磁石の製造工程で排出される残渣をリサイクルして磁石を3Dプリントする方法を開発。2022年1月に開催された「2022 Joint Magnetism and Magnetic Materials (MMM) Intermag conference」でその成果を発表した。


リサイクルされたフェライト廃棄物を使用して3Dプリントされた磁石 Photo : IMDEA Nanoscience Institute

研究チームは、スペインの磁石製造会社と協力して、ストロンチウムフェライトの廃棄物を回収し、非常に細かい粉末に粉砕。このリサイクル粉末を1000℃に加熱し焼成すると、材料の微細構造と磁気特性の両方が改善され、元の残渣廃棄物よりも圧倒的に優れた物体を成形することができる。研究チームはこのリサイクル粉末を利用して、3Dプリント可能なフェライト配合のABSフィラメントを製造し、六角形、リング、シリンダーなどさまざまな部品を3Dプリントしており、いずれもリサイクル粉末の磁気特性を維持していることを確認した。


磁性粉末をABS複合フィラメントに変換

研究チームによれば、3Dプリント磁石には、従来の方法で作られている磁石と比較して、より低い温度で、より少ないエネルギーで、より多様な形状の磁石を製造することができるといったメリットがあり、この研究の応用範囲は、電気自動車から家庭用電子機器まで多岐に渡るとしている。また、レアアース磁石などの採掘は環境に悪影響を及ぼすことがあるが、3Dプリント磁石は調達も容易で持続可能であり、化学的に不活性であるため、保護コーティングをしなくても腐食しにくいという。


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