ダイソンは英国本社に約450億円を投じたテクノロジーキャンパスを新たに開設
英国に本社を構えるダイソン社は、2016年9月英国本社(ウィルトシャー州マルムズベリー)に、2億5,000万ポンド(約450億円)を投じた新たなテクノロジーキャンパス(研究開発センター)を開設しました。
キャンパス内には、129の研究室、プロトタイピングスペース、設計机に加え、共同プロジェクトのための談話スペースが併設。また、従業員用の多目的スポーツ施設やカフェが新設され、構内に大学キャンパスの趣を添えています。
新しい研究開発棟「D9(ディーナイン)」
この研究棟では、モーター、ソフトウェア、エレクトロニクス、電力貯蔵、ロボット工学、パーソナルケア等の分野に関する、最も機密性の高いプロジェクトのコンセプト開発が行われます。
テクノロジーキャンパスには数々のデザイン アイコンが設置されています。ハリアー・ジャンプ・ジェット、半分に切られたミニ・クーパー、ベル47ヘリコプターなどに加え、新設されたカフェの天井からは、復元された冷戦時代のイングリッシュ・エレクトリック・ライトニング・ジェットが吊り下げられています。
この開発拠点はブリストルで広がるスタートアップ・コミュニティの一翼を担い、未来のダイソンソフトウェア・エンジニアを募る大規模な求人活動の第一歩にもなります。 この施設を拠点とするスタートアップチームは、Dyson Linkアプリのさらなる強化と将来のIoT技術を見据え、ダイソンのソフトウェア・エンジニアリングチームと共に業務にあたります。
創業者のジェームズダイソンは次のように述べています。
「エンジニアリングのヒントやデザイン アイコンに囲まれた刺激的な空間で、優れたエンジニアが批判的に物事を見つめればこそ、アイデアに命が吹き込まれ、市場で評価される製品が生まれます。試験設備を充実させた新しい研究室や空間にて、エンジニアはあらゆる失敗を教訓として、革新的なテクノロジーの開発に継続的に取り組むことができます。」
データで見るダイソン
- 過去4年間でダイソンの売上高は2倍以上、テクノロジーへの投資は3倍。
- 90%のダイソン製品が、英国外で販売されており、現在、世界の75の市場で展開。
- 3,000: 2021年までに世界で3,000人のエンジニアを追加採用予定
- 6,700万: 世界のダイソンオーナーの人数
- 1,800億円: 米国ミシガン州を拠点とする新しい固体電池企業Sakti3(サクティースリー)の子会社化に伴う電池技術への長期的な投資。
- 9億円: ダイソンでは30校を超える大学と共同で、さまざまなテクノロジーの初期開発を行っています。その一環として、ケンブリッジ大学での流体力学講座や、インペリアル・カレッジ・ロンドンとの共同運営によるロボット工学研究所に500万ポンド(約9億円)を投資。
- 2,000万: シンガポールにおけるダイソン・デジタル・モーターのこれまでの製造数。
- 7,500: 世界各国での特許申請数。
- 450: 2016年1月から8月までのダイソンの特許申請数。
- 6.5トン: 新しいカフェに吊り下げられたイングリッシュ・エレクトリック・ライトニング・ジェットの重量。
2015年度財務情報
- 売上高:昨年比26%増の17億ポンド(約3,060億円)。ダイソン製品に対する世界的な需要が牽引。
- 利益:昨年比19%増の4億4,800万ポンド(約806.4億円)。
- 新しいテクノロジーへの投資:2億600万ポンド(約371億円)に増加。
- 中国では3倍の成長。グローバルな成長は成熟市場が牽引。
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