SNSで話題の妖怪像を鋳造メーカーが3Dプリント技術で初のフィギュア化
精密鋳造メーカー キャステム は、デジタル技術を利用して、湯本豪一記念日本妖怪博物館(三次もののけミュージアム)の妖怪像をフィギュア化。2020年5月21日よりミュージアム内にて、税込み550円で販売を開始した。
妖怪像とは?
136体の木彫の妖怪像とは、立像は下帯姿、座像は袈裟姿で獣、魚、鳥などをイメージしたものや顔が2つあったり、首の長いものなど多様。この妖怪像は、福島県いわき市で何箇所かに分散されて伝えられていたものだが、言い伝えによると、いわき市泉町にあった玉光山威徳院にあったものといわれる。威徳院は廃仏毀釈で廃寺となり、この像も地元の人たちが受け継いできたものと思われ、どのような信仰対象だったかなど現状では解明されていない。立像の36体は特に「魔像三十六体」と呼ばれており、湯本豪一記念日本妖怪博物館が所蔵する。
金属部品メーカーであるキャステムが運営する「キャステム京都LiQビル」では、三次もののけミュージアムが所蔵する妖怪像がSNSで話題になっていることに目をつけ、自社で数枚の写真から3Dデータを作成、その後3Dプリンタにてフィギュアを出力し、湯本豪一記念日本妖怪博物館にフィギュアを提案し、商品化された。
従来、3Dモデルを作成する際には被写体をスキャニングし3Dデータ化する必要があったが、今回は数枚の写真から妖怪像の3Dモデルを作り、細部にわたり形状を再現。どこか懐かしさを感じさせる形状にデフォルメしている。3Dプリンタを使用し、3ヵ月という短い期間で企画から量産化に至った。
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