- 2022-10-10
- 最新情報
- 3DPrinter, 3DPrinting, 3Dプリンター, 3Dプリンティング, Bike, Direct Metal Laser Sintering, DMLS, EOS, SLS, Sports, テクノロジー, 工業製品, 自動車, 自転車
イタリアの自転車選手が3Dプリントされた自転車でUCIアワーレコードに挑戦、56.792kmの世界記録を達成
イタリアの自転車競技選手でロードレースとトラックレースで活動するフィリッポ・ガンナは、イタリアの自転車会社ピナレロ(Pinarello)の3Dプリントされたバイク「BOLIDE F HR 3D」を使用して、10月8日にスイスのグレンヒェンにあるティソ・ヴェロドロームでUCIアワーレコードに挑戦し、新しい世界記録となる56.792km達成した。
1人が1時間にどれだけの距離を走れるかを競う競技であるUCIアワーレコードに挑戦した「BOLIDE F HR 3D」は、フィリッポ・ガンナとティソのレコード挑戦のために特別にデザインされ、EOS「M400」3Dプリントシステムで3Dプリントされたフレームを備えている。
「BOLIDE F HR 3D」のフレームとフォークは、3Dプリント用に特別に設計された航空宇宙材料である高強度スカンジウム・アルミニウム・マグネシウム合金「Scalmalloy」という新しい合金を利用して設計されている。
バイクのシートチューブとシートポストを合わせた空気抵抗は、フレームとフォークの合計空気抵抗のほぼ40%に相当。研究者は、ザトウクジラが海洋で非常にタイトな操縦を行う方法を研究することで、結節(ヒレの前部にある突起)がこの能力に大きく寄与していることを発見。また、この形状を二枚貝に応用し、凸凹の間の谷に流線渦を発生させ、凸の後ろの流れが付着したままになることで、抵抗を最小化・低減できることを発見し、バイク設計に応用した。
この革新的なフレームは、前面投影面積を可能な限り小さくするように設計されており、ホイールハブやボトムブラケット(BB)の幅を通常より狭くすることで、大きなメリットを得ている。BBは70mmから54mmに、ホイールハブはリアで120mmから89mmに、フロントで100mmから69mmに絞られた。
このユニークな「BOLIDE F HR 3D」のコンセプトは、強度と剛性をエアロ効果と調和させることであり、ミリ単位の完璧なサイジングを可能にした。
関連記事
- ロッシに贈られた巨大3Dプリントヘルメット
- fi’zi:k、3Dプリントサドル「Argo Adaptive」を発表
- 誰でもダウンロードして造れる木製自転車
- プラスチック廃棄物から生まれた3Dプリント製電動三輪車
- カスタマイズ可能な高級3Dプリント自転車用シューズ「Loreone」
- 3Dプリント部品搭載の電動バイク「Falectra」
- 近未来デザインの3Dプリント製バイク
- 3Dプリント技術で米軍向け次世代ヘルメットを開発
3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら
最新情報をお届けします
Twitter でid.artsをフォローしよう!
Follow @idarts_jp