映画の特殊メイクに3Dプリント技術を活用

カズ・ヒロ、3Dプリンティング技術でシャーリーズ・セロンを変身させる

第92回アカデミー賞メイクアップ・アーティスト賞候補の日本人メイクアップアーティスト カズ・ヒロは、映画「Bombshell(邦題 スキャンダル)」の特殊メイクに3Dスキャン、3Dプリント技術を活用した。

「スキャンダル」は、2016年に米放送局で実際に起きたセクハラ告発事件をテーマにした作品として、2020年2月21日(全米公開は2019年12月)に公開される映画で、主演のシャーリーズ・セロンやニコール・キッドマンなどが、実在する女性キャスターを演じている。


左)シャーリーズ・セロン、右)メーガン・ケリー

本作では、実在の人気キャスター メーガン・ケリーに扮したセロンの変身ぶりが注目されており、特殊メイクを施されたセロンの姿は、ケリーの家族等も驚くほど酷似している。

そしてこの特殊メイクを担当したのが、2018年に「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」で同部門アカデミー賞を受賞した日本人メイクアップアーティスト カズ・ヒロである。

ヒロは、セロンの頭部の鋳型を基に二人の顔の特徴を研究し、必要な補綴物を考案。ケリーの特徴である大きな鼻腔を再現するためセロンの鼻内部の鋳型を取り、3Dスキャナで読み込みコンピューター上でデータをブラッシュアップ。完成した鼻用補綴物のデータを3Dプリントし、セロンの特殊メイクに使用した。
ヒロは、できるだけ付け心地が良くセロンの声に影響しない鼻栓を制作するため、3Dスキャナと3Dプリンタを使い、5回程の調整を経て最適な鼻腔用補綴物を完成させた。そしてセロンは撮影終了までの期間、毎回約3時間を掛けてこの特殊メイクを受け続けた。


Photo Lionsgate.

実話をもとにした話題の映画「スキャンダル」は、2020年2月21日から公開される。


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