オランダ企業が新しい粘土3Dプリンタを発表

オランダのベンチャーVormvrijは新型クレイ3Dプリンタ『LUTUM 4』シリーズをリリース

オランダに拠点を置く3Dプリンタメーカー「Vormvrij」は、最新のクレイ(セラミック)3Dプリンタ「LUTUM(ルトゥム)4」シリーズを発表。

同シリーズには、ベースとなるLUTUM v4 スタンダードの他、最大プリント80cmに対応した「v4 MXL」、2つの押出機を備えた「v4 DUAL」の3種類がラインアップされている。尚、スタンダードおよびMXLは、任意でデュアル押出機へアップグレードできる。


LUTUM v4ラインナップ、左からDUAL、MXL、Standard

2012年、アイントホーフェン大学の卒業生等によって設立されたVormvrijは、これまでに数タイプのクレイ(セラミック)専用3Dプリンタを開発しているが、新たにリリースされたLUTUM 4は、アルミ素材のフルメタルボディで剛性をアップし、埃や水から保護される新しい内部レイアウトを採用。430mm × 460mmのプリントベッドから、高さ51cm(v4 MXLは80cm)の高さのクレイ造形に対応。プリント速度は粘土の粘度に依存するが、標準的な材料による速度は、20mm/s〜100mm/sとなる。


LUTUM v4(左)その他旧タイプLUTUM v3 2016、LUTUM v2 2014

LUTUM 4シリーズには、電源OFF時に空気の流れを止めるエアーセーフティバルブや、トラブル時に素早く停止できる大型の緊急停止ボタンが設置されている。
また、最新の押出機は、金属特有の味や臭いが少ない18-10ステンレス鋼から作られており、用途に応じて0.6mmから7mmのノズルに交換することができる。


旧押出機(上)と新型押出機(下)

粘土材料を充填するための専用カートリッジは「640cc」と「1400cc」の2種類があり、直接押出機にねじ込んで使用する。


粘土カートリッジ640ccと1400cc

6月上旬にドイツで開催されたFabcon + Rapid.Tech 2018でプロトタイプが展示された「LUTUM v4」は、既にフランス、ドイツ、ポルトガル、アメリカなどの大学へ出荷されている。


黒い耐火粘土で造形されたマニホールド

LUTUM V4 クレイ3Dプリンタの技術仕様

  • 技術:液体堆積モデル(LDM)
  • プリント体積:直径430mm × H500mm
  • ノズル径:1.2mm
  • レイヤー解像度:最小0.5mm〜最大3mm
  • 最大速度:100mm/s
  • 材料:土器、石器、耐火物、粘土など
  • 押出機:18/10ステンレススチール
  • ノズル直径:3mm、0.6mm、1.2mm、1.6mm、5mmまたは7mm
  • OS:Windows、Mac、Linux
  • スライシングソフトウェア:Slic3r(推奨)
  • ファイルタイプ:.stl、.obj、.gcode
  • 接続:SDカード、LCDスクリーン、USB
  • プリンタ寸法:750 × 750 × 1050mm
  • プリンタ重量:75kg
  • 価格:€6,350~

id.arts(アイディーアーツ株式会社)では、日本国内に流通しないセラミック3Dプリンタなど、特殊機材の導入支援を行っております。詳しくはこちらのフォームよりお問い合わせください。
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