メタル3Dプリント技術から生成された小さな蒸留装置
3Dプリントギターの制作者としても有名なスウェーデン・ルンド大学の教授Olaf Diegelは、メタル3Dプリント技術を利用し、小さなアルコール蒸留装置を開発した。
「iStill」と名付けられたこの小さな蒸留装置は、スウェーデン北部の金属AM企業Lasertechが、経営陣へのプレゼントとして企画した物で、ルンド大学でデザインエンジニアおよび製品開発を指導するOlaf Diegel教授が設計を担当した。
金属3Dプリントを前提に設計されていない3次元データから生成された造形物は、サポート部の除去作業などに多くの時間とコストを要してしまう。しかし、今回設計されたiStillでは、その工程を軽減するために様々な工夫が盛り込まれており、造形後のサポート除去作業を無くしている。
金属素材で3Dプリントされた117×58×66mmの蒸留装置は、中空部分やオーバーハング(45℃以上の傾き)など、造形時にサポートが必要とされる部分に予めそれに準じた形状を盛り込むことで、サポートの生成を無くしている。
これによりiStillは、サポート除去に伴う後処理を必要とせず、ビルドプレートからの切り離し作業だけで製品を完成させることができる。
iStillは非売品のため、一般販売される予定は無い。
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