米空軍がコンクリート3Dプリンターで新施設の実証建設を本格化
米空軍第28施設中隊(28th CES)は、展開先や緊急時でも迅速に施設を整備できる建設手法を検証するため、エルズワース空軍基地でコンクリート3Dプリンターを使った新施設の建設を進めている。

建設が進むのは、米サウスダコタ州エルズワース空軍基地内のCamp Lancerに設けられるUnit Control Center(UCC)で、Air Force Global Strike Command(AFGSC)に所属する第28施設中隊(28th CES)が施工を担当している。
今回使われるのは、コンクリート系材料を使用する大型3Dプリンターで、デンバーを拠点とする建設企業が装置を提供した。重要なのは、建物のすべてを3Dプリンターだけで造るわけではなく、今回は主に外壁部分に用いられ、基礎や電気設備などは従来の建設方法と組み合わせる点だ。

設計には米空軍士官学校の土木・環境工学部門も協力し、構造や建築面から支援。
このUCCは単なる新施設ではなく、部隊が本拠地を離れて活動する展開環境や緊急時に、3Dプリント建築がどこまで実用的に機能するかを確かめる概念実証として選ばれた。また第28施設中隊(28th CES)は「Camp Lancer Construction Corps」を組織し、基礎、電気、構造など異なる職種の隊員が互いの作業を学ぶ訓練にも活用している。

米陸軍では2026年、フォート・ブリスで10棟の3Dプリント兵舎を建設し、壁の印刷工程を58日で完了、従来方式と比べ約4倍の速度、約9.3%のコスト削減を報告しており、実際のインフラ整備へ広げる動きが加速している。こうした技術は将来、災害対応拠点や遠隔地施設など、短期間で建物を必要とする民間分野への応用にもつながる可能性がある。
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