3Dプリントロボットが人手不足に悩む農家を支援

3Dプリント製ストロベリーピッキングロボットが農家の人手不足やコスト増問題を解決する

ベルギーのスタートアップ企業Octinionは、農家の人手不足とコスト軽減のため、3Dプリント技術を活用した自律型収穫ロボットを開発。アントワープで開催された「第3回 国際ストロベリー会議(3th International Strawberry Congress)」において、ロボットのプロトタイプを発表した。

日本だけでなく、農業大国である米国も深刻な労働者不足の問題を抱えており、2002年以降に実施された米国の移民政策なども影響し、カリフォルニア州の農業労働者数は約40%も減少した。米国は現在も最低賃金の引き上げなどの対策を講じているが、それに伴うコスト増や人手不足の抜本的な問題解決には至っていない現状がある。

このためOctinionは、先進国で問題となっている労働人口不足とコスト軽減を目的とした自律型ロボットを開発。「Dribble」と名づけられたこのロボットは、自ら温室内を移動し、搭載された各種センサーから果物の最適な収穫時期を判断し、熟練した農家と同程度の精度で選別~収穫を行うことができる。

自律走行するロボットのアーム先端には、特許取得済みの3Dプリント製ソフトタッチグリッパーが備えられており、センサーによって選別された苺を3秒に一個程度の速度でピックアップする。

ロボットは未だ開発段階にあるが、同社は2018年度中に実際の苺農家でパイロット試験を開始し、2019年中に商業利用をスタートさせる計画を立てている。

また同社はこの技術を応用し、トマト、キュウリなど他の温室飼育野菜の収穫への展開も予定している。


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