- 2017-9-14
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特殊なインクから生成された3Dプリント構造は外部刺激を必要とせず自ら変形する
MITのコンピュータサイエンスと人工知能研究所(CSAIL)等から成る研究チームは、熱や水などの外部刺激を使わずに任意の形に変形する新しい3Dプリント技術を開発した。
「Peel and Go」と名付けられたこの3Dプリント構造物は、従来の4Dプリント技術のように熱や水、電気などの外部刺激を必要とせず自己変形するデバイスで、膨張する特殊なインク材料から生成されている。
電気的な刺激により透明から不透明に変化するポリマー「ピクセル」を含むこのプリンタ用インク材料は、固化後に膨張する新しい特長を有しており、材料を上層または下層のいずれかの正確な位置に堆積させると、プリント後からその材料部分が膨張しはじめ、デバイスを反対方向に曲げて形状を変化させる。
3Dプリント時、最下層に当たる部分は造形時に必要な最低限の定着性(接着性)を保持しているため、プリント中に変形することなく構造物を造形。
プリントされた構造物は、プラットフォームから剥離された瞬間から膨張し始めて、制御された任意の角度にデバイスを曲げ(反対方向に)形状を変形する。
プリントされた構造物はプラットフォームから剥離された瞬間から膨張し変形
意図的に形を変えようとしても、自然に形状を戻す
電子機器を劣化させる原因となる水や熱などを必要とせず正確に制御できるこの3Dプリント技術は、今後開発が進む3Dプリントエレクトロニクスやロボットなどの製造技術に活用できると期待されている。
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