- 2016-2-8
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シンプルな回転体データとMeshmixerを使った「Voronoi」パターンの生成方法
Adafruit Industriesは、Autodeskのクラウド型CADツール「Fusion 360」と「Meshmixer」を使った「Voronoi」パターンの生成方法について紹介しています。
やり方はとても簡単なので、どういったプロセスとなっているのか、日本語版Meshmixerを用いて補足解説をしてみました。
幾何学的なVoronoiパターンを生成するには様々な手法がありますが、公開された資料映像(前半部分)では、AutodeskのクラウドCADツール「Fusion 360」を使った回転体の生成方法を紹介しています。
回転体の準備
スプラインツールを使った単純な回転体の生成は、ほとんどの3D CAD/3D CGでも造れるため、今回はFusion 360による回転体生成部分の解説は省いております。
Fusion 360を使った回転体の生成方法は、上リンク映像をご覧ください。とても分かりやすく解説されてますので、映像を観ながら簡単に再現が可能です。
今回の補足解説用素材には、Autodesk 3ds Maxを使って生成した回転体を使用しています。生成した回転体は、Meshmixerで扱えるSTLやOBJ形式で書き出しておきます。
3ds Maxで造った回転体
インポート~スカルプト処理
準備した回転体をMeshmixerにインポートします。
インポートを終えた回転体に対しスカルプト処理を実行するため、スカルプト → ブラシ → 削除 ツールを選択し、回転体のメッシュを調整します。
基本形状が破綻しないよう、トップ及びボトム廻りを避けるように削除を適用します。
この際、ブラシ → プロパティ → 強度の値を調整しながらスカルプトを実行します。強度値が高いほどメッシュが粗く(パターン化時に大きな穴と)なるため、ランダムに強弱をつけてみましょう。
パターン化とスライス処理
スカルプトを実行した後、編集 → パターンを作成 を選択し、ボロノイパターンのベースとなるくり抜きパターンを調整します。
今回は、解説映像と同じ「デュアルエッジ」パターンを利用して、ボロノイパターンを実行しています。
各調整を終えたら「更新」ボタンをクリックし、プレビュー確認
プレビュー状態
パターン化を実行するには「適用」ボタンをクリックし、ボロノイパターンメッシュを生成します。
パターンが適用されたオブジェクト
パターン化されたオブジェクトに対し、底面をフラットにするため「スライス処理」を実行します。編集 → 面でカット → Plane Cut で、切り落とすための面を適当な位置に移動し底面をカット。
マニュピレーターを操作しカット面の移動や回転が可能
エラーチェック
パターン化されたオブジェクトに対し、3Dプリント時にエラーとなる部位が無いか確認するため、解析 → 検証 を選択します。
エラーとなる部位にはマーカーが表示されるため、Hole Fill Mode(修復方法)を選択し「すべて自動修復」ボタンをクリックします。
恐らく、余程のエラーが無い限り、ここで修復は完了すると思います。
修復が完了したら「完了」ボタンをクリック。
書き出し~3Dプリント
修復を終えたデータを3Dプリントのため書き出します。
エクスポート → フォーマット(今回はSTL)と書き出し用フォルダを選択し「書き出し」を実行。
netFabbでもエラーの無いことを確認
今回生成した3Dプリント用STLデータは、デスクトップタイプ3Dプリンター「Moment s」を使ってテスト造形してみました。
造形には、3Dプリント用フィラメント専門ショップ3DFSでも人気の高性能PLAフィラメント、Polymakerの『PolyPlus PLA:オレンジ』を使用。
スライスソフトSimplifyの設定はデフォルトMediumのまま
約3時間(ラフトOFF、サポートOFF)で造形を終えたボロノイパターンサンプルがこちら
非常に簡単な作業で、ここまで高精度なボロノイパターンを生成することができました。Meshmixer恐るべしですね!
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