3Dプリント技術を活用した小さな野菜工場

3Dプリント技術を活用した低コストの都市型農場システム「Farmshelf」

気温の低下や記録的な長雨など、ここ数年の日本国内では、天候不良による影響から葉物を中心に野菜価格が高騰しており、昨今改めて天候に左右されない「野菜工場(植物工場)」の存在が注目されている。

これまでにも様々な企業が参入と撤退を繰り返してきた「野菜工場(植物工場)」は、投資額に見合うリターンを得るのが難しいとされてきたが、米国・ニューヨークに本拠を置くスタートアップ「Farmshelf」は、3Dプリント技術を活用することで、野菜工場の設置運営に掛かるコストを大幅に削減することに成功している。

Farmshelfが開発する野菜工場「スマート屋内農場」は、プロトタイピングの段階から3Dプリンタによる部品製造を行うことで、開発コストを軽減。カスタマイズに長けたカスタム農業棚ユニットは、都市部の飲食店などにも設置しやすく、費用対効果が高い。

スマート屋内農場としてのソリューションを提供するFarmshelfは、一般的な土壌栽培よりも安全で効率的により新鮮な野菜類を育てることができる。また、農家や市場からの運搬が不要となるため、物流コストを排除し、飲食店側の品質向上とコスト削減に大きく貢献する。


植物の成長度合いは、専用アプリとスマートフォンからモニタリングできる。

Farmshelfは、屋内農場をシンプルで迅速かつ費用対効果の高いものにするため、高精度なFFF方式3Dプリンタ「Ultimaker 2+」を使用し、カスタムプラントポッド、エアフロー、通気孔など、農業棚ユニットに必要なパーツ類を製造。
3Dプリンタを利用することで、様々な室内空間に合わせたカスタマイズはもちろん、必要な部品類を外部委託することなく製造できるため、トータルコストの大幅な削減を実現している。

「世界のベストレストラン」ランキング常連であり、世界一予約の取れないレストラン「Noma (ノーマ)」の創業者クラウス・マイヤー氏は、自身が手掛けたニューヨークの飲食スペース「Great Northern Food Hall(Grand Central Station内)」に3つのFarmshelfを導入。同施設内に訪れた客達に、新鮮な野菜やハーブを利用した料理を提供している。

農村部から遠く離れた地域でも、採りたて新鮮で安全な野菜を入手できるのは、野菜工場(植物工場)最大のメリットと言える。


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