中国の研究者3Dプリント製リチウム電池を開発

中国の研究者、3Dプリンタで金属リチウム電池を開発

中華人民共和国の国営通信社である新華社通信によれば、中国の研究者が3Dプリント技術を使い、電池の寿命とエネルギー密度を大幅に向上させた新型のリチウム金属電池を開発した。

リチウム金属電池は、高いエネルギー密度が期待できることから、次世代高エネルギー電池として期待されているが、リチウムのデンドライト成長、クーロン効率の低さといったボトルネックがあり、その結果、サイクル性が悪く、エネルギー密度が低いため、用途が限定されてきた。
中国科学院大連化学物理研究所の研究者等は、3Dプリント技術を使い、正極として金属リチウムを蒸着するための炭化チタンベースの足場を作り、リチウムデンドライトを生成せずに、1平方センチメートルあたり30ミリアンペア時という優れた面容量と4800時間超のサイクル寿命を達成した。

中国南西部の貴州省碧街市にあるリチウム電池工場の生産ライン

3Dプリントされた負極は、多孔質のリン酸鉄リチウム(LiFePO4)格子を用いて作られ、質量負荷は1平方センチメートルあたり171 mgに達し、電池の電気化学的性能を効果的に向上させることができた。
Energy Storage Materials誌に掲載されたこの研究は、長寿命でエネルギー密度の高い電池を開発するための有望な方法であるとしている。


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