- 2016-4-2
- 3Dプリンタ・各種加工機, 最新情報
- 3DPrinter, 3DPrinting, 3Dプリンター, 3Dプリンティング, Carbon, CLIP, SLA, テクノロジー, 光造形
Carbonは従来の造形機器を凌駕する革新的技術CLIPテクノロジ搭載の商用機『M1』とエンジニアレベルの専用樹脂材料をリリース
約1年前の2015年春にご紹介したこちらの記事「従来の25-100倍の速度を実現した革新的光造形技術が登場」は、当時爆発的に拡散し関係各方面で大きな話題となりました。
この革新的な造形技術CLIPテクノロジーを開発するCarbon社(旧Carbon3D)は、その後Googleベンチャーズを筆頭に$1億超の資金調達やFord、BMW、Kodak、ジョンソン&ジョンソンなどの大企業等と次々にパートナーシップを締結し、加速度を増して成長を続けています。
そしていよいよ、そのCarbon社から商用ベースのハイグレード3Dプリンター『M1』と、エンジニアレベルの樹脂材料がリリースされることとなりました。
ハイグレード高速3Dプリンター「M1」
革新的な造形技術『CLIP(連続液界面生産)テクノロジー』を要するM1は、光と酸素を透過する特殊なウィンドウを介し、光と酸素流量を制御。透過台上にある樹脂層内にある薄い未硬化樹脂層(デッドゾーン)通して酸素フラックスを制御することにより、光硬化樹脂をミクロン単位でコントロール。従来のようにプラットフォームの移動~硬化のような静止動作を必要としないため、連続したシーケンスによるUV硬化が樹脂浴内で実行される。これにより、積層跡を持たない超高精細なミクロンレベルの光造形を可能にしています。
M1は、単なる3Dプリンタ以上のモノを利用者に齎します。
同社は、ハードウェア、ソフトウェア、材料、サービスプログラム全てをインターネットを通じて管理することで、シームレスなプリントプロセスを実現。造形に伴うノウハウをはじめ、M1のパフォーマンスを最適に保つため同社は独自のサービスプログラムを提供。
専用設計されたブラウザベースのソフトウェア
エンジニアレベルの高品質材料を開発
ハードウェア、ソフトウェア技術、分子科学の博士など各分野の専門家が名を連ねるCarbonは、自動車、工業製品、家電など産業用途に適したエンジニアレベルのハイグレード樹脂材料を開発(材料詳細はこちらから確認可能)。
- 高強度及び高靱性、耐摩耗性を備えた硬質材料「RPU Rigid Polyurethane」
- 高い耐衝撃性と耐摩耗性を実現した軟質素材「FPU Flexible Polyurethane」
- 高弾性、引裂抵抗を備えた弾性材料「EPU Elastomeric Polyurethane」
- 高い耐熱性(熱変形温度は最大219°C)と剛性を実現した耐熱素材「CE Cyanate Ester」
- 汎用型プロトタイピング用樹脂「PR Prototyping」はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイト、グレーの6色を用意
M1基本性能
- 本体サイズ:W540mm×D654mm×H1734mm
- 造形エリア:W144mm×D81mm×H330mm
- 本体価格
スタンダード$40,000/年(サブスクリプション価格)
トレーニング費用$10,000、アクセサリーパック$12,000
Cyanate Esterスターターパック$2,000
エクストラ造形プラットフォーム$750/年(サブスクリプション価格)
エクストラウィンドウカセット$5,000/年(サブスクリプション価格) - 材料価格
PRU $199/800ml
FPU $199/800ml
EPU $199/800ml
CE $399/800ml
PR $99/800ml、$315/3.2L
Carbon関連記事
- 超高速3DプリンタCarbon3Dがサービスプログラムを開始
- 従来の25-100倍の速度を実現した革新的光造形技術が登場
- Carbon3DがGoogleベンチャーズ等から$1億を調達
- 3Dプリント技術Carbon3Dに1000万ドルの投資
- 超高速3DプリンタCarbon3D CLIP技術活用事例
- 超高速3DプリントCarbon3Dに強力助っ人が参加
- 高速DLP方式3DプリンタGIZMOが今春ローンチ
- 既存の400倍で高速造形が可能な3DプリンタCarima
- Carbon3Dに匹敵する超高速SLA方式3Dプリンタが登場
最新情報をお届けします
Twitter でid.artsをフォローしよう!
Follow @idarts_jp