形状と色を変化させる3Dプリントインク

米国の研究チームが3Dプリントオブジェクトの形状と色を変化させる「スマートインク」を開発

米国・ニューハンプシャー州にあるダートマス大学の研究チームは、環境刺激に応じて、形状や色が変化する動的オブジェクトの生成を可能にした「スマートインク」を開発。

ダートマス大学Chenfeng Ke准教授率いる研究チームが開発した「スマートインク」は、3Dプリンティングの世界に機能性高分子をもたらし、さまざまな用途に適用可能なスマートオブジェクトをプリント可能にする。

スマートインクは、分子システムをプリントゲルに組み込んだポリマーベースの「ビヒクル」を使用し生成され、光または化学物質による刺激によって、ナノスケールからマクロスケールに変換することができる3Dプリントオブジェクトを生成する。
さらにこのプロセスに蛍光トラッカーを追加することで、外部刺激に応答したカラースワップも可能にした。

スマートインクはこの特性により、3Dプリントオブジェクトのサイズを100倍まで縮小し、解像度を10倍にすることができる。つまりこれは、インクをあらかじめプログラムしておくことで、操作方法を変更することなく、通常のプリンタ能力を超えた高解像度プリントを実現することを意味する。

解像度のコントロールを実現するこの革新的技術を利用することで、低コストの3Dプリンタでも超高解像度のオブジェクトをプリントすることが可能となり、生物医学やエネルギー産業など、既存の技術では実現が困難であった、低価格で高性能なスマートマテリアルやデバイスの開発を加速することができるようになる。

Source:Angewandte Chemie International Edition


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